プノンペンではなくカンボジア
ーといいますと、何か戦略がおありですか?
クラブ単位でいえば、ニコニコチャンネルを開設してクラブの裏側を見せようと思っています。「選手とクラブが契約をするシーン」とか普通なら公開されないシーンもばんばん出そうと思っています。
また、私どもは、『One Child,One Ballプロジェクト』というのをやっていまして、子供たち1人にボール1個を寄付しようという運動を進めています。私が大学時代に貧乏旅行でカンボジアに滞在していたときに、一人のストリートチルドレンと出会いました。彼は、家もないのに「一番欲しいものは?」という私の問いかけに「サッカーボールが欲しい」と言っていたのが今でも心に残っています。
カンボジアのサッカーリーグは現在11チーム中10チームがプノンペンにあります。毎試合プノンペン・クラシコです(笑)。そうではなくて、1つの地方に1サッカークラブを置いてそれぞれの都市で盛り上がらないといけないと考えています。そういう積み重ねがカンボジア全体のサッカーを底上げしていくと信じています。チーム名を「プノンペン」ではなくて「カンボジア」にしたのも全体を意識してです。
カンボジアではまだまだサッカー選手の地位が低い。でも、月収3万-12万円とカンボジアにしては高額です。農村部では一ヶ月6000円ぐらいですから。だから、子供たちを大学へは通わせることはできないけど、サッカーなら上を目指せる的なモチベーションを持ってもらえればと思います。
ーそうなったらすごいですね。
実は、私も選手兼オーナーとしての出場を目指して、木原監督と吉田GMにアピール中です。オーナーだからといって「へい、パス!」といって、パスが出てくるのでは困りますから、選手達や社員が許せばですが…(笑)。
毎朝ロッキーのテーマで起きてトレーニングを積んでいるんですよ!
ー加藤選手のユニフォーム買いますよ(笑)。
加藤明拓プロフィール
1981年生まれ。千葉県出身。大学卒業後、株式会社リンクアンドモチベーション入社。
組織人事領域のコンサルティング業務に従事後、スポーツコンサルティング事業部の立ち上げ、ブランドマネジメント事業部長を経て、2013年株式会社フォワードを設立。
ブランドコンサルティング領域においては、自動車、電機、アパレル、化粧品、小売など幅広い業界において、国内大手企業を中心に、ブランド戦略策定〜社内浸透〜業務プロセス構築を支援。マーケティング領域に留まらず、ブランドを「経営」や「組織」という観点から捉えるコンサルティングを得意とする。
スポーツコンサルティング領域においては、Jリーグ、プロ野球、ラグビー、バレーボール、バスケットボールなどを中心に数十チームにおいて、選手のモチベーションマネジメントやチーム運営を支援。
高校時代には、千葉県立八千代高校サッカー部にてインターハイ優勝、優秀選手に選出される。
将来の夢は「メッシ超え、バルサ超え」
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