ともに北陸の強豪だったYKK APとアローズ北陸(北陸電力)を母体に、2008年に誕生し、翌2009年からJ2の舞台を戦ってきたカターレ富山。2010シーズン途中に安間貴義監督が就任し、独特の戦術がJ2の中でも異彩を放っていたが、下位に低迷し続けてきたチームは、安間体制5年目の2014シーズン、奇しくも高校選手権で富山第一が初優勝した年にJ3降格の憂き目に遭ってしまった。
それまで慢性的な決定力不足に悩まされてきたチームにとって、守護神の守田達弥(新潟)、守備を中心にマルチな活躍を見せたDF舩津徹也(山形)の移籍はやはり大きく響き、前半戦の成績は2勝2分17敗。勝利した試合の一つ、松本山雅とのホームゲームも、3-0とした79分から2点を返されているように勝負弱さが否めず。夏に戦力の入れ替えはあったものの結局低迷を抜け出すことができないまま、J2最下位での自動降格となった。
7月時点で進退伺を出していたという安間監督はシーズン終了後、契約満了で退任。今季はクラブ創設以来3人目の指揮官、過去にサガン鳥栖や横浜FCなどを率いた岸野靖之監督のもとで再出発する。
戦力面では、引退した水谷雄一ら3人が退団したGKに、36歳のベテラン、江角浩司(大宮)を獲得。「TOP OF 北アルプス」のライバルである松本山雅からFW北井佑季、GK永井堅梧を期限付きで迎え入れたほか(※今季は松本、岐阜、富山がすべて別ディビジョンのため対戦は無し)、岸野監督の鳥栖時代の教え子であるDF日高拓磨(札幌)などが加わっている。
その富山の2015シーズン新ユニフォーム。(画像:ゴールドウイン)
ホーム(1st)は、これまでよりも「カターレブルー」と「白」をシンプルに強調したデザイン。前面と背面に縦の2本ラインを入れ、カターレ富山に関わる全ての県民のこころ(魂)を一つにし、速度を緩めることなくゴールに一直線に向かい、勝利を掴み取り、恐れることなく『J2復帰』への道を突き進んで行くという意味が込められている。
フランスのパリ・サンジェルマン、特に 2012-13シーズンのホームに近いイメージだ。
サプライヤーは富山県発祥のスポーツ用品メーカーで、「ellesse」「The North Face」「Champion」「Canterbury」「Helly Hansen」など数多くのブランドの国内ライセンスを持つゴールドウイン。クラブ創設の2008年からサポートを続けている。
白のアウェイ(2nd)は、ホームの青と白が入れ替わった形の様子。背番号の視認性がホームよりも若干気になる感じだろうか。
シャツはデザインを一新し、体にフィットして激しい試合でも最高のパフォーマンスを発揮できるように2014モデルよりもスリムなラインを採用している。
GKモデルは、ホームが力強い黒。ピンクのアウェイはゴールドウインによる富山のユニフォームらしく少し渋めの色となっているようだ。
ユニフォームスポンサーは、胸の「YKK」、背中の「北陸電力」、袖の「北日本新聞」が継続だが、YKKはクラブの自立を促すため支援の縮小が伝えられている。
パンツは富山県魚津市に本社を置く環境関連事業の「アイザック」と新たに契約を結んだ。