先週末、イングランドでは第224回目のマージーサイドダービーが行われた。

すでに伝えられている通り、スティーヴン・ジェラードにとって実質最後のダービーマッチとなったこの試合。試合は両者ともに決定機を欠き、0-0のゴールレスドローで終了した。これで今シーズンのマージーサイドダービーは2戦2分けということで、どちらにとっても悔しさの残る試合となったのではないだろうか。

さて、この試合が行われたグッディソン・パークでは試合前、こんな刻板が公開になっていたようである。

こちらは1989年4月15日に発生し、「英国史上最悪のスポーツ事故」とも言われるヒルズボロの悲劇の犠牲者に向けた追悼の刻板である。

ヒルズボロの悲劇は96人のリヴァプールサポーターが犠牲となった事故で、彼らにとっては未だ忘れることのできない大参事である。今でも4月15日になれば追悼式典がアンフィールドで行われている。

そんなライバルチームに起きた大事故の犠牲者を悼み、その記憶を忘れまいとするモニュメントがグッディソン・パークに完成したのだ。

モニュメントには"In memory of the 96 Liverpool supporters who lost their lives at Hillsborough"というメッセージがある。

これは、「ヒルズボロで命を失った96名のリヴァプールサポーターを追悼して」という意味である。ライバルチームではありながら、こうした事故の風化を防ぎ、事故の被害に遭った遺族へのサポートに意思を示すものである。

また、記念式典にはエヴァートンのビル・ケンライト会長やリヴァプールのレジェンドで監督も務めたケニー・ダルグリッシュも参加。また、こうしたモニュメントをリヴァプール戦の直前に公開したあたりも、クラブの意向を感じる。

リヴァプール公式HPでも、グッディソン・パークでのモニュメントについて伝えている。

近くの教会では、2体の銅像にこんな素敵なマフラーが巻かれていたんだそう。

リヴァプールとエヴァートン―。そのライバル関係は世界的にも有名であるが、そういった関係の中にも“絆"のようなものが垣間見えるのは大変美しいと言えるだろう。