そのネイマール、ガジェッティをも上回るゴール数を記録したのが、コロンビアが生んだ早熟の天才、ウーゴ・ロダジェガだ。

現在のコロンビアといえばマンチェスター・ユナイテッドに在籍するファルカオが絶対的なエースであることは誰しもが知るところであろう。

しかし、当時のU-20コロンビア代表の序列は圧倒的にロダジェガ>>>ファルカオで、リーベル所属のファルカオは期待をされつつもロダジェガの引き立て役に過ぎなかった。そのロダジェガは2005年、自国で開催された同大会で世界の若手マニアを唸らせる。

初戦でいきなり4ゴールを記録すると、以降も右足、左足、バイシクルにFK、PKとバリエーション豊かなゴールを決め続け、最終的に前人未到の11ゴールを記録。あまりの活躍ぶりに名前をもじった"ウーゴール"、“ロダゴール"という愛称が定着するほど、国内に一代センセーションを巻き起こしたのだった。

ちなみに同大会にはまだブレイク前のリオネル・メッシが出場していたが5ゴール(これもなかなかの数字だが)に終わり、ファルカオ同様、彼もまたこの時点ではロダジェガの引き立て役に過ぎなかったのである。

しかし、ユース代表を“卒業"して以降のロダジェガは「普通に良い選手」のレベルに甘んじることとなる。

国外ではこれまでメキシコ、イングランドでプレーしているが、肌に合わないのか単なる早熟だったのか、時折光るシーンを見せるもののさほど目立った成績を残せていない。現在もプレミアのフラムに在籍しているが、ファルカオとは大きく水を開けられた状況でペケルマン体制の代表からも遠い存在となっている。

それでもロダジェガが2005年に打ち立てた11ゴールという金字塔が燦然と輝き続ける偉大な記録であることには違いなく、そうそう簡単に破られる数字でもないだろう。

残り4試合で4ゴール以上、果たしてジオ・シメオネはこの驚異的な記録を破れるのだろうか。

【次ページ】最後は大会の歴代得点ランキング