その上をいく9ゴールを達成した選手も2人いる。その1人がジオと同じアルゼンチン人、ルシアーノ・ガジェッティだ。

“ペケルマンボーイズ"の1人であるガジェッティは、1999年大会で当時の最高記録となる9ゴールをマーク。1997年大会に続く連覇に大きく貢献した。

ただ彼は典型的な点取り屋ではなく、プロ選手としては馬力のあるドリブル突破を武器にしたアタッカーとして成長。大きな舞台とはあまり縁がなかったが、2000-2005年までアルゼンチン代表としてプレーし、スペイン、ギリシャなどのクラブで活躍した。現在でも34歳と若いが病気を抱えていたこともあり2013年に現役を退いている。

ジオはこのガジェッティの記録を破ると、マラドーナら数多のスタープレイヤーを生んだアルゼンチンの歴史に名を刻むこととなるのだ。

そして、忘れてはならないのがアルゼンチンの宿敵ブラジルが生んだ至宝、ネイマールだ。

2011年、既にサントスのトップチームで突出した能力を披露していたネイマールにとって、U-20の舞台はあまりに小さ過ぎた。

初戦で守備強国パラグアイから4ゴールを奪う華々しいスタートを切ると、以降も着々とゴールを重ね同国史上最多となる9ゴールを記録。大会の話題を独占し、 ブラジルに11度目となる優勝をもたらした。結局ネイマールはすぐにA代表に定着し、U-20W杯に参加することなくアルゼンチンで開催されたコパ・アメリカに出場。その後の活躍ぶりは周知の通りである。

しかし、このネイマールをも上回る選手が存在する。最後にご紹介しよう。

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