J3の鹿児島ユナイテッドFCと国立大学法人鹿屋体育大学は29日、プロサッカークラブの育成年代の体力向上のトレーニング法の開発に関する共同研究契約を締結。現在研究を開始していることを発表した。
鹿屋体育大学は全国で唯一の国立体育系単科大学。最先端の研究設備が整備され、スポーツ科学分野で実績を誇る研究者も在籍している。
今回の共同研究は、その鹿屋体育大学とプロサッカークラブが連携した先進的な取り組みだ。研究環境と知見を鹿児島ユナイテッドFCと共有し、ともに研究を進めることで育成年代の体力向上へつなぎ、鹿児島から全国、そして世界へと新しい可能性を発信していくという。
概要は以下の通り。
研究題目:
プロサッカークラブの育成年代の体力向上のトレーニング法の開発に関する研究
契約期間:
令和7年5月15日 〜 令和10年3月31日
対象年代:
全カテゴリー対象(U-18・U-15・U-12)
研究目的および内容:
プロサッカークラブの育成年代における体力テストの実施、ならびに介入したトレーニングの効果の検証を行う。横断的および縦断的な調査から得られるデータを基に体力向上のトレーニング方法を作成する。
研究実施場所:
ユニータ(鹿児島ユナイテッドFCトレーニングセンター)および 鹿屋体育大学
期待される研究成果:
①プロサッカークラブの育成年代の体力レベルを明らかにできる。
②体力に対するトレーニングの効果を明確化できる。
③効果的なトレーニング処方を提案できる。
研究担当者:
森永 浩嗣(鹿屋体育大学スポーツイノベーション推進機構スポーツサイエンス部門・特任研究員/研究代表者)
高井 洋平(鹿屋体育大学スポーツ生命科学系教授)
甲斐 智大(鹿児島ユナイテッドFCアカデミーサイエンティスト)
関係者のコメントはこちら。
鹿屋体育大学 研究代表者 森永浩嗣氏
「鹿児島ユナイテッドFCとの共同研究を通じて、育成年代の選手がより成長できるトレーニング環境の科学的支援を目指します。
本学が有するスポーツ科学の知見と研究設備を活用し、鹿児島から実践と研究が連動した新たな育成モデルを構築することで、全国の競技力向上に貢献してまいります」
鹿児島ユナイテッドFC クラブ代表 湯脇健一郎氏
「今回の取り組みによって育成年代にあった体力向上のトレーニング法が開発されることで、より最適で効果的なトレーニングの実施とその効果の検証が行えます。
横断的および縦断的な調査を継続することで、育成年代の選手たちが、『どのようなトレーニングを行い、どれだけ成長できたか』を明確にすることができます。
その知見をもとに、体力トレーニングの指導方針を作成し、取り組むことで確実にプロサッカー選手として活躍するためのベースとなる体力をつけられるものと期待しております。
このような取り組みを鹿児島にある日本で唯一の国立体育大学であり、またスポーツ科学界において大きな功績を残した実績のある鹿屋体育大学様と共同研究することにより、クラブスローガンである『鹿児島をもっとひとつに。』が具現化され、サッカー競技のみならず鹿児島県内の育成年代の発展に大きく寄与できれば幸いでございます」
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J3で現在3位につける鹿児島ユナイテッドFC。1年でのJ2復帰を目指し、今週末は11月2日(日)、松本山雅FCとホームで対戦する。