次の大一番に向けて切り替える

椿は得意のドリブル突破から再三のチャンスを演出。前半開始早々には相手のパスミスからシュートチャンスを迎えていたものの、ゴールの枠を捉えられなかった。

「自分に矢印を向けて、きょうの自分が仕留めきれなかった決定機を練習からやるしかない。一つ、一つのバトルや球際のところでは、自分たちの方が前半は前に出ていた。だからこそ、決め切れていればというのがすべてだと思います」

千葉は前後半を通じて計27本のシュートを放ったが、長崎の牙城を崩せず。後半27分に追加点を許し、そのまま0-2で敗れた。

ドリブルからチャンスを演出した椿

左サイドの背番号14は「大事な一戦を落としてしまったので、ショックはあります」と悔しさをにじませながらも、次戦の大一番に向けて決意を新たにしている。

「サポーターの声援がすべてだと思います。あれがブーイングじゃなくて、『頑張れよ!』という声援で応えてくれたので、僕たちは切り替えるしかない。一戦、一戦を勝ちにこだわっていきたい」

次節は今月19日午後4時から茨城県のケーズデンキスタジアム水戸でJ2水戸ホーリーホックと対戦する。

この敗戦を何としても糧にしたい。

ジェズスに対しても強さを発揮した河野(右)

守備の要として、屈強な相手FWとのデュエルを何度も制した河野は「自分が求めているところでは、もうちょっと完璧に抑えたかった。でもそこはいまの自分の立ち位置を改めて分かったし、ああいう相手に対して逆に自分がもっとできたら面白いんじゃないか…。課題が見つかって良かったですし、あと6試合は本当に勝つしかない。やるしかないと思います」と残りの試合を不退転の覚悟で挑む。

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大一番に敗れはしたものの、J1復帰への可能性が断たれたわけではない。次節水戸戦に向けて、千葉は再び立ち上がりたい。

(取材・文 浅野凜太郎、写真 縄手猟)

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