世界の舞台で屈強なDFと渡り合ってきたあの名ストライカーが、沖縄でいま雑草と熾烈なバトルを繰り広げている。
元日本代表・高原直泰氏がオーナーを務める沖縄SV(エスファウ)は、コーヒー栽培に対してかなり本気だ。
9月25日に、沖縄コーヒーの魅力を広く発信するメディア発表会「めんそーれ原宿!沖縄コーヒーフェス supported by NESCAFÉ」が東京原宿で行われ、苦労ややり甲斐など栽培に対する熱い想いを吐露した。
沖縄SVとコーヒー事業
現在JFLに所属する同クラブは、沖縄県のうるま市、大宜味村にコーヒー畑を所有している。
Qolyではこれまで2018年、2020年と沖縄へ現地取材を敢行し高原氏のインタビューを行ってきた。それによると、普段は一部の選手が担当スタッフとなって農場ハウスの補修や苗木の世話をし、年に数回は選手・スタッフ総動員で農作業に従事することもある。
リアルサカつく!沖縄SVと高原直泰が「沖縄産コーヒー」をネスレ日本と共につくる理由
台風の直撃や収穫期の豪雨など、コーヒー栽培にはさまざまな困難がともなう。その中でもいちばんの難敵が「雑草」と「バッタ」だという。
多忙な日々を送るなか高原氏もコーヒーの成長を見守るために頻繁に足を運んでいるが、それでも雑草はあっという間に伸びてくるという。
コーヒーの木の管理そのものよりも周辺環境の整備の方が手強く、沖縄育ちの雑草やバッタには、数々の名DFを相手にしてきたレジェンドストライカーも相当苦労しているようだ。
ジュビロ時代のスポンサーと再び共闘
沖縄SVとネスレ日本が中心となり、2019年4月に立ち上げたのが「ネスカフェ 沖縄コーヒープロジェクト」だ。
その名前にピンときた方も少なくないだろうが、世界的な食品飲料会社として名高いネスレは、高原氏がプロデビューした古巣・ジュビロ磐田のメインスポンサーとなっていた企業でもある。
コーヒーを沖縄の新しい特産品にすべく、知人の伝手をたどった高原氏が直接同社に話を持ちかけたことで、2019年4月にスタートしたのが同プロジェクトだ。
約6年半が経過した今年の冬から来年の春にかけては、生産者たちが心待ちにする収穫期が訪れる(沖縄コーヒーは他の産地に比べて収穫期が長い特徴がある)。
苦労も絶えないが、「日々の成長を見るのが楽しい」と語ったその目には、現役時代同様まばゆい輝きがあり、日焼けした精悍な肉体からは、大きな充実感が滲んでいた。
遠くない将来、世界から愛されるメイドイン沖縄のプレミアムコーヒーが誕生する日が来るのを楽しみに待ちたい。
10月5日のトークショーにはレジェンドが集結
9月25日(木)から10月19日(日)まで、ネスカフェ原宿に期間限定でオープンする「めんそーれ原宿!沖縄コーヒーフェス supported by NESCAFÉ」では、会期中の目玉企画としてスペシャルイベントを実施している。
10月5(日)の18時〜20時には、藤田俊哉氏、岡野雅行氏、中澤佑二氏をゲスト、ジョン・カビラ氏をMCに迎えた高原直泰氏のトークショーが行われる。
次回は、こちらの模様をお届けしたい。
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