9月30日にイランで開催予定だったAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)のセパハン対モフン・バガン。
しかし、インド1部王者であるモフン・バガンはこの試合を棄権した。
AFCの大会規定5.2条には「参加クラブが試合に出場しなかった場合、いかなる理由でも、その試合は敗戦・大会棄権とみなされる」という規定がある。
その結果、AFCは同日、大会規定5.2条に基づいてモフン・バガンが今季のACL2から撤退したと発表した。
モフン・バガンは、どのような理由で試合を放棄したのだろうか。
インドメディア『Mint』によると、クラブに所属する6人の外国籍選手がそれぞれの母国から勧告を受けてイランへの渡航を辞退したという。
イランでは、対立するイスラエルとの緊張関係、国境付近での治安部隊と反政府組織との衝突などがあり、日本の外務省は渡航中止を勧告している。
クラブはAFCに安全面の保証を求めていたが、AFCから保証は得られなかった。そのため、クラブスタッフと全選手が協議した結果、イランへの渡航を中止することになったようだ。
同クラブは声明で「モフン・バガン・スーパー・ジャイアントは、選手、役員、サポートスタッフの安全と健康を最優先に考えています。私たちの選手およびその家族は、イランへの渡航に懸念を示しました。クラブは十分な検討を行った上で、安全に関する彼らの要望を尊重することになりました」と説明した。
モフン・バガンは、昨季のACL2でもイランでのトラークトゥール・サーズィー戦を棄権して大会から除外されており、これで2シーズン連続でのACL2撤退となった。
またAFCの発表によると、今季のACL2でのモフン・バガンの試合結果は無効となる。
『Mint』は、大会から撤退した昨季のインド王者には、過去の事例から罰金処分やAFC主催大会の出場停止処分を受ける可能性があると伝えた。
AFCは最近、2026年のAFCフットサル予選から撤退したネパールサッカー協会に1万ドル(約147万円)の罰金処分を科した。
昨季のAFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)では中国1部の山東泰山が韓国での試合を直前で棄権して大会から撤退し、2年間のAFC主催大会で出場停止となった。
モフン・バガンはスポーツ仲裁裁判所(CAS)に対して、「公正な解決を求め、クラブの利益を守るために申し出を行った」と発表しており、今後AFCと法廷で徹底的に争う姿勢だ。
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