天皇杯躍進で感じた成長

東洋大が今大会の台風の目となっていたことは間違いない。

1回戦で仙台大を4-2で破って以降、柏レイソル(2◯0)、アルビレックス新潟(2◯1)と、J1のチーム相手に立て続けにアップセットを達成。破竹の勢いで天皇杯を勝ち上がってきた。

勢いづくチームを、主将として牽引してきた山之内は「チーム全体で守るところは一つ、(J1チーム相手の)勝利から得られたことかなと。自分は攻撃と守備のところで一対一のところは通用すると思いました」と、天皇杯での経験を糧にする。

クロスを上げようとする山之内

これまで力強くチームを引っ張ってきた山之内だが、今大会の躍進には自分たちも驚いているという。

「(ここまで勝ち進めるとは)思っていなかったです。ただ、こういうところで自分に何ができるのかは常に意識してやっている。こういうところで結果を出すためにやっています」

来季は柏への入団が内定しているDFは今大会を戦いながら、日々成長を実感している。

東洋大の背番号5は「試合の中でチャレンジして失敗を重ねながら、攻撃でどうしたら敵は困るか、どういう立ち位置を取ればチャンスになるかを模索しながらプレーするところは、自分の中で成長できた部分です」と、き然とした口調で語った。

この日、山之内(写真左)は神戸FWエリキ(写真右)と激しいマッチアップを繰り広げた

今大会で目に見える進化を遂げた大学屈指のDFが、今後もさらなるレベルアップを続けた場合はどのような未来が待っているのか。

この日、マッチアップしたエリキは山之内の将来性についてこう語っている。

「ゆくゆくは日本代表のユニフォームを着て活躍できるぐらいのポテンシャルは持っていると思う。これから彼の活躍を期待すると同時に、手ごわい相手になると感じた」

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エリキの言葉が示す通り、山之内は大学サッカーの枠を超え、さらなる高みへと歩み始めている。

(取材・文 縄手猟)

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