海外挑戦1年目を終えて帰国した松木玖生。

昨年7月、パリ五輪を前にFC東京からイングランドのサウサンプトンへの移籍を決断。そのままトルコ1部のギョズテペへローンされ、欧州でまずは1年間を戦い抜いた。

そんな松木が11日、Nikeの新スパイク『ファントム 6』の発売に合わせて行われたサッカーショップKAMO原宿店でのトークイベントに、日本代表MF鈴木唯人とともに登壇。取材にも応じている。

この1年間を振り返り、「個人的には、結果は出していましたけど、ちょっと納得いかないシーズンだったかなと思っています。スタメンで試合に出場し続けることができなかったですし、個人の結果…内容としても、あまりいいシーズンではありませんでした。ただそうした経験をするなかで、1年間充実した試合や練習をすることはできたので、いい経験になりました」と、やや悔しさをにじませつつ語った松木。

トルコリーグという環境について尋ねられると、「日本と全然違っていて、トルコに行って最初の頃は、練習量も違いましたし、何もかも…言葉や環境も違う中で、慣れるのに少し時間はかかりました。体調とかも崩しちゃって」と返答。

ただ、「そういうこともありながら、徐々にチームメイトや監督、コーチ、いろいろな人と会話しながら、自分なりのことを最大限出せるようにとやってきました。それもいい経験ができたかなと思います」と、これまでと大きく異なる環境で成長できたことの手応えを口にした。

現在22歳の松木は、青森山田時代から超高校級のプレーで日本中を沸かせてきた。高校から直接海外へ行く道もあったはずだが、2022年にFC東京へ加入。Jリーグで約2年半プレーしたのち欧州へと渡っている。

トルコでの1年を終えて、FC東京、そしてJリーグを経験したことでプラスになったことを訊いたところ、こんな答えが返ってきた。

「試合の経験値を積めたことが一番大きかったです。海外と日本のサッカーはだいぶやり方が違いますけど、日本でベースを作って海外へ行けたことが、海外でゴールやアシストをできた要因かなと思います」

ギョズテペは先日、松木の退団を発表。所属元のサウサンプトンとは「常にコミュニケーションを取っています。ただ、まだ決まっていないところなので、自分から言えるようになればお伝えしたいと思います」とのことだ。

来季に向けては、「来シーズンは今シーズンよりもっと結果を残したいです。日本にいる皆さんにいいニュースが届けられるように。やはり結果が一番だと思うので、そこを追求していきながらやっていきたいと思います」と意気込みを語っていた。

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なお、イベントの前日に行われた日本代表のインドネシア戦に関しては、「もちろん昨日の試合も見ましたし、同世代…同学年だと(佐野)航大とかも試合に出ていたので、自分もいい刺激をもらいました。あそこへ入っていけるように、来シーズンはもっと活躍していきたいと思います」と話している。松木の“これから”に注目したい。

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