[J2第16節、ジェフユナイテッド千葉 0-0 ベガルタ仙台、5月17日、千葉・フクダ電子アリーナ]
首位千葉は3位仙台と引け分けた。
先発出場したスペイン人GKホセ・スアレスが好セーブを連発して、クリーンシートに貢献。イレブンは前後半を通じて、計14本もの被シュートを打たれるも、身体を張った守備でアウェイチームの攻撃を防ぎ続けた。
クリーンシートよりも、大事なこと
リーグ戦2試合連続のクリーンシートでも、勝利を求める守護神は満足していない。
「自分の目標は何なのかと考えて、逆算しています。いろいろな試合でプレーしてきた中で、どの瞬間が一番うれしかったかというと、やっぱり勝ったときです。自分たちにとっての一番の目標は、常にチームが勝つことです」と、スコアレスドローに悔しさをにじませた。
前半は拮抗した展開が続いた。千葉がボールを保持して相手陣地まで侵入すれば、負けじと仙台はカウンターで応酬。アウェイチームは前半だけで9本のシュートを放ったが、ホームチームはスアレスを中心にして、ピンチを防ぎ続けた。
前半15分、同22分、同44分に枠内シュートを打たれたが、守護神は鋭い反応でゴールマウスを死守。
この日、数々の好セーブでチームを救ったスアレスは「このようなすばらしい相手と対戦する中で、ピンチになる展開は必ずあると思っていました。ただ自分たちは、そういう状況に対してもしっかりと準備をしてきているので、特に慌てなかったです」とアウェイチームの前に立ちはだかった。
背番号19が最後方からビルドアップに参加し、千葉は前後半を通じてボールを回し続けた。イレブンはMF椿直起とFW田中和樹を中心に攻め立てるも、先制点を奪えず。試合はそのまま0-0で終了した。
2試合連続のクリーンシートを達成したスアレスは「もちろんポジティブなことですし、自分たちはよく守れているという一つの証しでもある」としながらも、「何よりも勝つことが大事」と強調した。
「いまの順位を維持するためには、このような試合を勝ち切らないといけない。決めるところで、決めないといけないと思います」と、計9本のシュートを放つも、無得点に終わったイレブンへ呼びかけた。
次節は25日午後2時にアウェイのPEACE STADIUM Connected by SoftBankでV・ファーレン長崎と対戦する。
「いまの自分の目標は、ジェフでJ1に上がることです」と、言葉に力を込めた守護神はリーグ戦3試合連続のクリーンシートで、チームの勝利を後押しする。
(取材・文 浅野凜太郎、写真 縄手猟)