アントニオ・リュディガー
2022年夏に28歳でチェルシーからフリー移籍。2018年と2021年にチャンピオンズリーグ優勝の経験を持っており、いつも揺るがない最強のメンタリティをレアル・マドリーに投入した。
フィジカルと走力を活かした守備範囲の広さが武器で、昨季もCLタイトル奪還に貢献した。豪快なプレーはファンにも好評で、時に見せる特徴的なランニングもキャラクター確立のいち役を担っている。こちらも移籍金ゼロの大当たり補強だった。
ハミト・アルトゥントップ
2007年にシャルケからフリーで加入した“便利屋”タイプのユーティリティプレーヤーだった。本職は中盤だが、左SBの配置にも応えてプレーした。
堅実な守備と慎重なポジショニングを見せ、決して主役ではなかったが緊急時の穴埋め役としてチームを支えた。フリー獲得ゆえのこうした補完役も、チーム作りには欠かせない存在だ。
スティーヴ・マクマナマン
1999年にリヴァプールから契約満了に当たってフリーで加入。母国では停滞期にあったリヴァプールを飛び出し、「もっと高いレベルで戦いたい」と、当時のイングランド人には珍しい海外移籍を決断した。
その直後の2000年と2002年にはCLのタイトル獲得に大きく貢献。特にバレンシアと戦った決勝戦でのスーパーゴールは語り草だ。マドリーファンからは“プランB”の中盤の潤滑油として評価され、移籍金ゼロとは思えない大成功を収めた。
ベルント・シュスター
1988年に最大のライバルであるバルセロナからフリー移籍でマドリーへと加入した。当時はいわゆる「ボスマン判決」成立前でのフリー移籍であり、地域最大のライバル間移籍として大きな話題になった。
レアルではリーガ優勝2回、そしてその後の監督就任(07–08年リーガ制覇)を含めてクラブに深い縁を残した。ピッチ上ではクリエイティブな中盤の司令塔として活躍し、バルサ時代よりも多くのタイトルを手に入れた数少ない選手の一人。