8大会連続でワールドカップ出場を決めた日本代表。久保建英は20日のバーレーン戦で本大会行きを決定づけるゴールを叩き出した。
そうしたなか、スペイン紙『Mundo Deportivo』は、日本代表とレアル・ソシエダでの久保のポジションの違いを取り上げていた。
「ソシエダのゴールは遠い。今季のソシエダは得点に関して大きな問題を抱えている。これまでのリーガ28試合でわずか25得点しか挙げられておらず、おそらく得点不足が原因で苦戦している。実際、得点数はリーグワースト2位タイ。
しかし、代表など他の場所ではるかに優れたパフォーマンスを発揮し、より多くの危険を生み出している選手もいる。
例のひとつは、久保である。この日本人攻撃的MFは近年ソシエダにとって本当に重要な選手だったが、今シーズンはパフォーマンスが低下し、打開力や連携が弱まっていると見られていた。しかし、日本代表では真のリーダーであり、W杯出場権獲得にも貢献している。
(久保は日本代表で)ソシエダには存在しないポジションを占めており、サン・セバスティアンのチームにはフィットしそうにない。
森保一監督は攻撃的MF2人を配置し、右を担当する久保に多くの自由を与えた。この日本人選手は何度もそこでボールを受けると、中盤で十分な自由と広いスペースを楽しんだ。これは、ルカ・スチッチとブライス・メンデスのせいでソシエダには欠けているものだ。
この試合での彼の数字は、ソシエダでのそれよりもはるかに良かった。バーレーン戦では82回ボールに触れたが、ソシエダでは1試合あたり平均40.5回しか触れていない。
また、キーパスも3回記録したが、ソシエダでは1試合あたり1.3回。最後に、クロスは6本記録。ソシエダではリーグ1試合あたり2.14本となっている」
久保は日本代表では3-4-2-1システムの2シャドーの一角として起用されている。一方、4-1-4-1や4-3-3システムのソシエダでは右ウィングが主戦場。
得点力不足に苦しむソシエダは公式戦6試合勝ちがなく、リーガでは12位に低迷している。
同紙は、久保のプレーエリアを示すヒートマップも比較しており、ソシエダでは右サイドに偏っていることが顕著になっている。
そのうえで、「久保は、より自由なポジションからスタートし、日本代表でのチャンスを逃さなかった」とも伝えていた。