大ケガから復活した守護神

2試合目はJ3栃木シティFC対J1鹿島アントラーズだ。

J3参入初年度となる新参の栃木Cが、Jリーグ創設時からJ2降格経験がない絶対王者・鹿島を迎え撃つ形となった試合は接戦へともつれ込んだ。

鹿島は前半からチャンスを何度も創出したものの、栃木CのGK相澤ピーターコアミの攻守により、シュートがゴールポストに弾かれるなど先制の好機を逸した。

昨季JFLで攻守と飛距離のあるロングフィードを見せた相澤(高橋アオ撮影)

後半7分には鹿島FWアレクサンダル・チャヴリッチがペナルティエリア内で倒されてPKを獲得するが、鹿島MF荒木遼太郎がゴール右側に放ったシュートを相澤が弾くビッグセーブを披露。

ところが後半24分にセットプレーのこぼれ球を鹿島DF濃野公人(きみと)が押し込むと、鹿島GK早川友基の集中力を切らさない守備によって完封勝利を飾った。

実は松原と同じく相澤も千葉でプロキャリアを始動させた守護神の一人だ。日本文理高卒業後の2019年にジェフ千葉へ加入するも、ルーキーイヤーの8月に左ひざ軟骨損傷によって全治5カ月の重傷を負った。

2021年にジェフ千葉を契約満了後、2021JPFAトライアウトに参加した際の接触プレーにより全治未定の中心性脊髄(せきずい)損傷を負った。

プロキャリア継続すら危ぶまれ、JFLラインメール青森やJ3ヴァンラーレ八戸でも試合に出られない中、2023年に開催されたJPFAトライアウトを経て昨季当時JFLに復帰した栃木シティFCに加入。先発の座をつかむとチーム初となるJFL優勝に貢献し、今シーズンもJ3で正守護神として活躍している。

2023JPFAトライアウトに参加した相澤(高橋アオ撮影)

試合には惜しくも敗れたが、X(旧Twitter)上では193cmの高身長GKの活躍に対して「相澤J3レベルじゃない」「PKストップ、痺れた…」など絶賛の声が上がっている。

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奇しくも、同じルヴァンカップで目を見張る活躍を見せたジェフ発の若手GK松原と相澤。ジェフサポーターは二人の動向に要注目だ。

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