伊東純也らが所属するスタッド・ランスを2024年まで指揮したウィル・スティール監督。
コーチから監督に昇格した際には30歳という異例の若さでライセンスすらなかったことが話題になった。
32歳になったスティール監督は、現在、同じフランスのRCランスを指揮している。
若き指揮官は、8日のマルセイユ戦でベンチに戻ってきたが、一時不在だった理由は、健康問題を抱える恋人に付き添っていたからだった。
彼と交際しているエマ・サンダースさんは、かつてBBCで働いており、現在はSky Sportsのプレゼンターを務めている人物。そのエマさんは、このようなメッセージをSNSに綴った。
「残念なことに数週間前に人生が少し予期せぬ方向に進んでしまい、脳炎(脳の感染症)から回復するため今は仕事を休んでいます。
甲状腺がんの治療でシーズン序盤を休んでいたので、2024-25シーズン終了までには復帰できるといいのですが。
今は回復に時間を費やしていますが、家族と友人の揺るぎないサポート、治療の時間を与えてくれた忍耐強いSkyの同僚、そして素晴らしいNHS(英国民保健サービス)の並外れた優しさとケアに感謝したいと思います。
そして、スティールがあなたらしく、私のためにそこにいてくれたことにはただただ感謝です」
スティール監督もマルセイユ戦後にこう明かした。
「先週土曜日に帰ってきたとき、彼女が治療を受けるのに最適な場所にいると分かった。
私は彼女に『行くべきか?行かないべきか?』と尋ねた。すると彼女は『あなたは行かなければいけない』と言った。自分がいない間、仕事をしてくれたスタッフたちにあらめて感謝する。
もちろん、人生にはサッカーの試合よりももっと重要なことがある。これは私の仕事であり、それで給料をもらっている。十分な給料をもらっているので、何か恩返しをしなくてはならないと自分に言い聞かせた。だから先週はフラストレーションがあった」
容体が安定したエマさんから仕事に戻るように説得されたようだ。
8位のRCランスは4連敗中だったが、指揮官が勝ってきたマルセイユ戦に1-0で勝利を収めている。