癌のために右腕を切断した31歳のスペイン人レフェリーが、4年間の闘病の末に死去したという。

死去したのはバレンシア出身のダビド・ガルシア・デ・ラ・ロマ氏。2020-21シーズンから4部リーグにあたるセグンダ・ディビシオンで主審を務めていたが、滑膜肉腫という悪性腫瘍の一種を患っていることが明らかになった。

そのため一旦は現場を離れて治療に専念したものの、右腕の切断手術と化学療法を経て奇跡の復帰を果たし、2022年の9月10日に行われたアトレティコ・マドリーB対ドン・ベニートの試合からジャッジを再開していた。

片腕を失いながらも審判としての夢を諦めなかった彼にはスタジアムから大きな拍手が送られ、サッカー協会からもその勇敢な振る舞いを称賛されていた。

しかしながらスペインサッカー連盟が報告したところによれば、ダビド・ガルシア・デ・ラ・ロマは5日に闘病の末息を引き取ることになったという。

滑膜肉腫は足や腕、首などに発生することが多い悪性腫瘍で、若い世代に多く見られる癌の一種であるそう。

痛みが大きくないことから腫瘍が大きくなるまで発見されないケースが多く、他の箇所に転移するリスクが高い種の癌でもあるという。

心臓の病気から生き延びたサッカー選手たち

なお、今週末にスペインで行われる試合では、すべての審判がダビド・ガルシア・デ・ラ・ロマを悼むための喪章を着用してジャッジを行う予定であるとのこと。

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