アメリカ紙『NewYork Times』など複数メディアは27日、オーストラリアのラジオ番組司会者マーティ・シアーゴールド氏が、同国のサッカー女子代表に対する女性蔑視発言により、番組を降板になったと報じた。
シア―ゴールド氏は、現在アメリカで開催中のシービリーブスカップに出場し、日本に4-0で敗れた女子オーストラリア代表に対し、自身が司会を務めるラジオ番組『マーティ・シアゴールド・ショー』で非難を行った。
番組内で同氏は「女子オーストラリア代表には何か問題がある。彼女たちを見て何を思い出すか分かるか?10年生(日本では高校1年生に相当)の女の子たちだ」「彼女たちは何を信じているんだ? 男子サッカーの方がいいよ」「(来年オーストラリアで開催される女子アジアカップについて)ああ、アジアカップね。それを見るくらいなら、亀頭に釘を打ち込んだ方がマシだ」など、大量の女性蔑視発言を繰り返していた。
放送後、これらの発言はすぐさま大炎上。国内の女性アスリートらを中心に、多数の抗議の声がSNS上に投稿された。
オーストラリアサッカー連盟も即座に声明を発表。「オーストラリアサッカー連盟は、トリプルM(ラジオ局名)でマーティ・シアーゴールド氏がマチルダス(女子オーストラリア代表チームの愛称)に関して行った容認できないコメントに深く失望しています。このような発言は、チームの並外れた功績と貢献を軽視するだけでなく、オーストラリアのスポーツと社会に彼らが与えた多大な影響を認識していないものです」と述べ、強い非難の意を示した。
これを受け、ラジオ局の親会社であるサザンクロス・オーステレオは、同氏との契約解除に合意したと発表している。
シア―ゴールド氏は「私の作品も含め、どんなコメディも時には的外れになることがあります。マチルダスに関する私のコメントに人々が腹を立てたのも理解できます」と謝罪している。