明治安田J1リーグは8日、最終節が開催。

川崎フロンターレはホームでアビスパ福岡と対戦し、3-1で勝利。苦しかったシーズンを前年と同じ8位で終えた。

2024年のラストゲーム。終盤に来て公式戦3連勝と調子を上げてきた川崎は、序盤から持ち前の技術力でペースを握った。

迎えた8分、山本悠樹が高い位置でパスをカットすると、小林悠のシュートは防がれたものの、ボールは家長昭博の足もとへ。

鮮やかにゴール右上隅へと流し込んだ38歳のMFは、そのまま今季限りでの退任が発表されている鬼木達監督のもとへ向かい、力強く抱き合った。

「たまたま(ゴールを)決められたので、たまたま行きました」と試合後にこのシーンを振り返った家長。試合前から決めていた行動ではなく、ゴールした瞬間に思いついたことだったという。

家長は鬼木監督が就任した2017年に大宮アルディージャから加入。移籍当初は川崎の独特なポゼッションスタイルに馴染めず苦労したが、夏ごろにはチームにフィット。クラブ悲願の初タイトル獲得の原動力となった。

「8年間、一緒に戦ってきた監督ですし、感謝しかないです」

“バンディエラ”中村憲剛の引退や相次ぐ主力の移籍など、チームが変わりゆくなかで、ともに歩んできた8年間。ラストゲームとなったこの試合では、こみ上げてくる感情を抑えながらゲームに臨んでいたと明かす。

自身にとって鬼木監督がどんな監督かという質問にはこんなふうに答えている。

「パッと出てこないので申し訳ないんですが、最高の景色を見せてもらいましたし、逆に谷のような景色も自分は見たような気がします。でもそれはオニさんが監督の時に見せてもらった景色なので、忘れることはないです」

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恩師とも言える指揮官との別れ。最後に、来年について尋ねられると「今年が終わったところなので、来年の話をされても困るんですけど、まだ何も考えていないです。とりあえずゆっくり休みます」と話していた。

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