川崎フロンターレは11日、今年9月に退団した元フランス代表FWバフェティンビ・ゴミスが現役を引退することになったと発表した。
ゴミスは1985年8月6日生まれの39歳。フランスの名門サンテティエンヌでプロデビューすると、イングランドやトルコ、サウジアラビアでストライカーとして活躍。フランス代表でも12試合で3ゴールを記録した。
川崎には2023年8月に電撃加入。怪我もあり期待されたほどのパフォーマンスは見せられなかったが、ピッチ内外での真摯な振る舞いで多くのファン・サポーターに愛される存在だった。
そんなゴミス、川崎時代にサンテティエンヌで同僚だった元日本代表の松井大輔と対談している。
その中で、日本サッカーが発展していくためにどのようなことが必要かと尋ねられ、こんなふうに答えていた。
「やはり“時間”というものが成長に繋がっていくと信じています。成長するためにはやはり時間が必要ですし、1993年にJリーグがスタートして成長を重ねてきたから今があるわけです。
今ではヨーロッパでプレーする選手もたくさんいるわけですけど、日本でプロリーグが生まれてから少しずつ積み重ねてきたものが形になっています。
川崎にいる選手たち、ヨーロッパでプレーする選手たち、選手が置かれている状況はまちまちですけど、ビッグプレーヤーになりたいという野望を持ち続ければ、近い将来、レアル・マドリーでプレーする日本人選手が生まれるようなこともあると思います。
自分は今、日本の若手世代のトレーニングなどを見る機会がありますが、非常に素晴らしい練習をしているなと思いますし、選手たちのトレーニングに向かう姿勢も素晴らしいと思います。
近い将来、5年10年のうちに日本が世界のトップ5に入ることは可能だと自分の目で見ても思いますし、その中でいずれ日本人でバロンドールを受賞するような選手が生まれると思います」
自らの目で見た印象として、積み重ねができている日本サッカーは、近い将来世界のトップクラスに入る可能性があると語ったゴミス。若い選手たちが練習に取り組む様子なども非常にポジティブにとらえていたようだ。
なお、引退を発表したゴミスのコメントは以下の通り。
「残念ながら約束した通りに(ルヴァンカップ決勝のために)日本に戻ることはできませんでしたが、日本でのすばらしい経験を最後に、私はサッカー選手として引退することを決意しました。この決断が私にとっても、私の家族にとってもベストな選択であると信じています。いつも私をサポートしていただき、ありがとうございました。あなたたちのことは私の心にいつまでも残り続けるでしょうし、きっとまた会える日が来ると思っています。心から愛しています。また会いましょう! ありがとうございました」