勝利に徹するプレーを続けられるか
先制点以降、残り時間が10分以上残っていたとしても、角に向かって走り続けたイレブン。
背番号50は「あそこ(角)でのやり方というか、簡単に相手ボールにしすぎだなと思って…」と改善点を口にした。
「クリアにしても、あの時間帯(試合終盤)は相手陣地にしっかりと蹴り上げて、押し上げるべき。相手は上手いので、簡単に選手が(自陣に)入ってくる。もう少しハッキリしないといけなかったと思います」
なかなか敵陣地でのプレータイムを増やせなかった柏。一方の新潟はFW長倉幹樹(もとき)とMF長谷川元希(もとき)を中心に、細かいパスワークでホームチームのゴールに迫った。
すると後半アディショナルタイム4分。柏は自陣右サイドから上げられたクロスボールを新潟FW小見洋太に折り返されると、最後はMF藤原奏哉(そうや)にハーフボレーを叩き込まれて失点した。
試合終了後、なかなか立ち上がれない柏イレブン。声を枯らし続けた立田は「あと1歩が足りない」と、その場に突っ伏して頭を抱えた。
柏は次戦、30日午後2時からホームでJ1ヴィッセル神戸と対戦する。勝利すればJ1残留が決定する重要な一戦となる。
立田は「やっていることは絶対に間違っていない。自分たちを信じてやるしかない」と、決戦に向けて意気込んだ。
試合終了後、サポーターは選手たちを鼓舞するように拍手を送った。選手たちが抱く『決して戦えていないわけではない』という実感は、ファンも感じているようだ。
残留争いに黄色信号のJ1柏レイソル、主将のDF古賀太陽は「まだ何も終わっていない」と奮起を促す
今季残り2試合。柏の目指す『勝利に徹するフットボール』は実を結ぶのか。
(取材・文 浅野凜太郎)