J2リーグの徳島ヴォルティスは9日、元日本代表FW柿谷曜一朗(34)が契約満了により今シーズン限りで退団することを発表した。

セレッソ大阪の下部組織で育った柿谷は、2006年U-17アジア選手権で大会MVPに。翌年のU-17ワールドカップではフランス戦で世界を驚かせるスーパーゴールを決めた。

当時の評価は同期入団の香川真司(現C大阪)より上で、その卓越したトラップ技術と創造性にあふれるプレーから“ジーニアス”(天才)と呼ばれた。

その後は伸び悩むこととなったが、復調のきっかけとなったのが徳島への移籍だ。

2009年途中からJ2の徳島でおよそ3季プレー。継続的に出場機会を得たことで自信を取り戻し、そこからC大阪へ復帰、日本代表にも招集されて2014年ワールドカップに出場している。

昨年12年ぶりに徳島へ復帰し、以降は副キャプテンを務めた。

ただ昨年は37試合7得点(J2)を記録したものの今季は29試合0得点(J2)。チームも現在8位ですでにJ1昇格の可能性は潰えている。

柿谷は、徳島のリリースで以下のように語っている。

「リリースの通り今シーズンで契約満了となりました。まずは2年間、なんとかJ1にという想いだけでやってきましたが、全くと言っていいほど徳島ヴォルティスの力になれずに申し訳ございませんでした。

自分はヴォルティスで身体が動かなくなるまでサッカーがしたかったのですが叶いませんでした。プロの世界なのでこの評価を真摯に受け止めて、この悔しさをバネに大きく飛躍できるように、これからも努力していきたいと思います。

2年間本当に色々ありましたが、サポーターの皆様、本当に感謝しています。徳島ヴォルティスに関わるすべてのみなさま本当にありがとうございました。感謝を伝えたい仲間がたくさんいるので、徳島にいる間に直接伝えていけたらなと思っています。ラスト5連勝して笑顔で終わりましょう!」

柿谷は、期待に応えられなかったことを謝罪。また、徳島で現役引退までプレーしたいと考えていたようだがそれが叶わなかったようだ。

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複雑な胸中を覗かせながらも「プロの世界なので」と真摯に受け止め、クラブにかかわるすべての人たちに感謝していた。

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