遅咲きのゴールゲッター藤本憲明

J1で遅咲きの選手といえば、FW藤本憲明(鹿児島ユナイテッド)だろうか。近畿大学を経て、JFLの佐川印刷SCへ加入。当時はアマチュア選手で練習を午前だけで午後は仕事をしていたという。

その後、鹿児島ユナイテッド、大分トリニータと渡り歩き得点を量産。2016、2017シーズンにJ3得点王に輝いている。

大分で、2019年にチームの昇格とともに初めてJ1へ初挑戦となった。29歳で初めてJ1にたどり着き、21試合8ゴールを夏までにあげるとシーズン途中でヴィッセル神戸へ移籍。移籍後は怪我にも苦しんだが、天皇杯決勝の鹿島戦でゴールを決めるなどチームの初タイトル獲得に貢献した。

ストライカーはゴールというわかりやすい指標があるだけに年齢が上になっても個人昇格がしやすい。

他にもFW鈴木孝司は、2014年にJ3得点王、2019年に30歳にしてセレッソ大阪でJ1初出場・初得点しているが、そのわずか半年前には合同トライアウトへ出場していた。

半年前に契約満了でチームを探していた選手が、その夏にはJ1へ引き抜かれる。サッカー界は結果1つで道を切り開いていける。

遅咲きのセンターバック千田海人

勿論それ以外のポジションでもチャンスはある。今季、遅咲きで注目を浴びたのは同じく29歳でJ1初挑戦となった東京ヴェルディのDF千田海人だ。

神奈川大学から2017年にJ3・ブラウブリッツ秋田へ加入するとヘディング、対人戦の強い武闘派センターバックとして頭角を現した。その秋田とともに2021年にJ2、2023年からは東京ヴェルディへ移り、今季チームとともに昇格を果たした。第9節の川崎フロンターレ戦でJ1初出場を果たしている。

実は他にも面白い選手がいる。