ソサイチで日本一を目指す
高校時代は青森山田高でサッカーに励んでいた佐藤は、高校卒業とともに競技を引退した。
「サッカーを続けるのであればプロを目指したかったんですけど、プロのレベルにはなかなか届かない部分があると高校在学中に感じました。大学を探すタイミングで競技として続けるのはやめようと決めました」
全国から強者が集う青森山田高は毎日激しい競争を強いられる。同期はJ2ジェフユナイテッド千葉MF髙橋壱晟、J2ファジアーノ岡山DF嵯峨理久らと優れた選手が揃っており、高3年次は全国高校選手権初制覇、高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグファイナル優勝と高校2冠を達成した。プロになれる素質を持った選手たちが身近にいただけに、プロ志望だった佐藤は現役引退を選んだ。
高校卒業後は神奈川大へ進学。大学3年次の2020年にソサイチと出会った。
「大学3年のときに身体を動かしたいタイミングがありました。たまたま埼玉にある西大宮スポーツパークでソサイチを練習しているチームがあって、ソサイチをやってみようかなと思ったことが競技を始めるきっかけですね」と振り返った。
同年に開催されたソサイチの大会に出場すると、競技の魅力に引き込まれた。「チームを作ってやってみたい」と仲間を集めてソサイチチームを作ることを決めたという。そして埼玉県さいたま市・西大宮スポーツパークを拠点に活動するソサイチチームVerdadeiro FSCを2020年に創設した。
サッカー引退から3年のブランクがありながらソサイチに競技転向する形で現役復帰した佐藤は、チームの中心選手として活躍。昨年4月にフィリピンで開催されたアジアカップに臨むソサイチ日本代表に選出された。佐藤は全試合に出場して2ゴールを挙げて、アジア制覇に貢献した。
そして昨年5月に開催された全国大会『F7SL CHAMPIONS CUP 2022』にチームは、関東3部ながらカップ戦(F-CHANNEL CHAMPIONS CUP)枠で大会出場を果たし、同大会でベスト4に進出する快進撃を見せた。
ソサイチと出会ってから3年で佐藤は日本代表選手選出、全国4強と順風満帆なキャリアを歩んでいる。現在の夢は自分が立ち上げたチームで、日本一を勝ち取ることだ。
「僕たちは日本一を目指しています。まずは関東2部も東北も優勝を僕ら目標に活動しているので、そこはどっちも取れるように頑張っていきたいです」と闘志を燃やした。
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チームは東北リーグで1位に輝くも、優勝決定戦では2位AC Milan千葉に0-2で敗れて全国大会『F7SL CHAMPIONS CUP 2024』の出場を逃した。それでも関東2部では自動昇格圏の首位を走っており、関東1部昇格を手繰り寄せようとしている。ソサイチと出会って人生が変わった男は今後どのような軌跡を歩んでいくのか。今後もその足取りを追っていきたい。