[J2第30節ジェフユナイテッド千葉4-0水戸ホーリーホック、7日フクダ電子アリーナ]

「谷村も2点決めたぞ」

大勝した水戸戦の終了直後、千葉FW小森飛絢が欠場していたMF日高大から伝えられた言葉だ。

この日、千葉のワントップとして出場した小森は2得点の活躍で完勝の立役者に。ストライカーは先制弾と自身の今季リーグ戦16得点目を振り返った。

「1点目はMFエドゥアルドのシュートが自分のところにきたので、ヒールでコースを変えてゴールしました。2点目は(DF佐々木)翔悟のすごいシュートに対してキーパーが弾いたところを詰めました。いつも仲間のシュートのこぼれ球を狙っています」

リーグ戦3試合連続2得点と驚異的な活躍をみせる小森だが、天皇杯ラウンド16のJ1北海道コンサドーレ札幌戦から流れを掴んだようだ。

「それまではめちゃくちゃ結果に飢えていました。でも札幌戦で何本かシュートを打てたので、吹っ切れた感覚がありました。ゴールにはなりませんでしたが、次のベガルタ仙台(J2第28節)戦で結果が付いてきた。そこから波に乗れた感じがあります」

天皇杯ラウンド16では無得点に終わり、途中交代していた

仙台戦まではリーグ戦7試合連続でゴールから遠のいていた男の逆襲が始まった。好調の要因について「なぜか知らないけれど、自分のところにボールが転がってくる」と自信に満ちている。

キャリア初の複数得点から約2週間。次なる目標はハットトリックだ。10番は「きょうはいけると思っていたので、悔しい交代になりました」と吐露。

ハットトリックは、小森が得点王になるための近道だ。現在得点ランキングトップはJ2いわきFCのFW谷村海那。いわきの17番は千葉対水戸戦の裏で行われた鹿児島ユナイテッド戦で2得点を挙げ、総得点数17で単独首位になっている。

「きょうも試合中に谷村選手のことを思いながらプレーしていた。試合後はすぐに谷村選手の得点を確認しました」

し烈を極める得点王争い。試合直後に伝えられた谷村2得点の速報は、チーム一丸となって24歳のエースをサポートする想いからだ。

「みんなが得点王争いをチェックしてくれている。きょうも決定機を決めていれば突き放せたと思うので、もっと突き詰めてやっていきたいです。自分が点を取ってチームを勢いづけたい」と小森も仲間の後押しに応えたい。

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この試合をもって勝点46となり現在7位の千葉は、14日にJ2第31節ブラウブリッツ秋田と秋田・ソユーススタジアムで対戦する。6位のレノファ山口FCとは勝点1差で詰め寄っている状況で、かつエースにとっても得点王と1点差。千葉は戦況をひっくり返すチャンスを迎えている。

(取材・文・写真 浅野凜太郎)

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