かつて日本代表をキャプテンとして統率した吉田麻也。オランダ、イングランド、イタリア、ドイツ、アメリカと海外で長く活躍してきたが、日本人としての責任を感じながらプレーしてきたようだ。

彼は、Tokyo FMの『吉田麻也の切り替えて行こう!』で、ある社会人リスナーからの質問に答えていた。

その内容は、「ベトナム人女性が別の部署から来たが、日本語でのコミュニケーションがうまくいかず、ベトナム語で挨拶をしても変な人として見られ、翻訳アプリでようやく意思疎通が図れた」というもの。吉田はそれに対して、こんな話をしていた。

「コミュニケーションは相互の問題なので、片方だけが頑張ってもうまくいかないと思います。個人的には、リスナーさんはすごい頑張ってるんじゃないかなと思いますけどね。受け入れる意思を示しているし、歩み寄るようにしているので。逆に女性のほうが残念というか、もうちょっと頑張らなきゃなと思います。

というのも、僕自身がマイノリティとして、海外で長くやってきたので。(質問をくれた)リスナーさんもラジオを聞いている人もこれを聞くと、その人が単独でうまくいってないのに、なにかわからないけど、ベトナムの女性自体がよくないんじゃないかと思っちゃうじゃないですか。ベトナムをこの女性が代表しているようになっちゃうじゃないですか。これってすごい大事で。

僕はオランダにもイギリスにも色んなところに行きました。僕らサッカー選手はその場で2~3年しかプレーしない。それでいなくなってしまうので、別にそこで嫌われようが、何しようが結果を出せばいいんですけど、その土地土地には、何十年、何百年前から日本人の人が住んでいて、日本人の評価をそのローカルごとにちゃんと築き上げた人達がいるんですよ。それをぽっと出のサッカー選手が行って、破茶滅茶したら、『日本人ってなんだよ』ってなるんですよ。職場でこれと同じことが起きていると思うんですよ。ベトナム人ってなんだよってなっちゃうんですよね。だから、次に来るベトナム人にとってもマイナスだし、ベトナム自体の評価を落としてしまう。

外国に行く外国人は、自分が大なり小なり自分の国を背負っていることを理解しなきゃいけない。それは、20歳だろうが、50歳だろうが、同じだと思うんですよ。

なので、僕は女性がもっと頑張るべきだと思うし、僕ら(サッカー選手)でもそうなんですけど。例えば、外国人選手が『なんでやねん』と関西弁を使ったり、納豆を頑張って食べるのを見ると、すごく応援したくなるじゃないですか。そういうことにトライするっていう、郷に入れば郷に従えじゃないですけど、その土地や人々をリスペクトすることを示さないと相手からもリスペクトを得られない」

海外では自国を背負っていることを自覚するべきと感じているようだ。

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そのうえで、女性側もまだ若くて成長過程なのかもしれないと慮ってもいた。

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