パリ五輪の男子サッカーは8日、3位決定戦がナントで行われた。
試合は、モロッコが23分のアブデ・エザルズリの先制点を皮切りゴールラッシュ。エジプトを相手に6-0の大勝を飾り、サッカー競技で初のメダルに輝いている。
2年前のカタールワールドカップでも初のベスト4入りが話題となったモロッコ。近年好成績を残している国の一つだ。
その原動力となっているのが移民。欧州のサッカー強国で生まれた2世や3世が祖国で代表入りするケースが増えており、チーム力の底上げにつながっている。
パリ五輪のモロッコ代表メンバーも出身国別にまとめると以下の通りとなる(※はオーバーエイジ)。
■モロッコ出身
3.DFアクラム・ナカシュ(ユニオン・トゥアルガ)
5.DFアディル・タヒフ(RSベルカンヌ)
9.FWスフィアン・ラヒミ(アル・アイン/UAE)※
12.GKラシド・ガニミ(FUSラバト)
14.MFウサマ・タルガリン(ル・アーヴル/FRA)
15.FWエル・メフディ・マウフーブ(ラジャ・カサブランカ)
16.FWアブデ・エザルズリ(ベティス/ESP)
19.DFハイタム・マナウト(ユニオン・トゥアルガ)
20.MFメフディ・ムバリク(ラジャ・カサブランカ)
21.DFビラル・エル・ワジリ(FUSラバト)
22.GKモハメド・レダ・アスママ(ユニオン・トゥアルガ)
■ベルギー出身
4.DFメフディ・ブカミル(シャルルロワ/BEL)
6.MFバンジャマン・ブシュアリ(サンテティエンヌ/FRA)
8.MFビラル・エル・ハヌス(ヘンク/BEL)
11.DFザカリア・エル・ワハディ(ヘンク/BEL)
■フランス出身
7.FWエリース・ベン・セギル(モナコ/FRA)
13.MFヤシン・ケシュタ(ル・アーヴル/FRA)
18.MFアミル・リシャールソン(スタッド・ランス/FRA)
■スペイン出身
1.GKムニル・モハメディ(アル・ワフダ/KSA)※
2.DFアクラフ・ハキミ(PSG/FRA)※
10.FWイリアス・アコマシュ(ビジャレアル/ESP)
■オランダ出身
17.MFウサマ・エル・アズジ(ボローニャ/ITA)
モロッコ出身が11人、欧州出身が11人と同数。ただ主力は後者に多く、エジプトとの3位決定戦ではスタメン11人中7人が欧州出身だった。
とはいえ、五輪史上初の6試合連続ゴールで銅メダル獲得に貢献したスフィアン・ラヒミはモロッコ出身。
招集に制限のある中で、タリク・セクティウィ監督のもと両者の融合が今大会の結果につながったと言えそうだ。