無名校出身、東北学生最強の守護神へ

総合力に賢さを備えた仙台大が誇る現代型GKは仙台大附属明成高出身であり、全国大会に一度も出場していない無名校に在籍していた。東日本の強豪高校、Jリーグクラブアカデミーから優れたGKが集まる仙台大では最終学年になるまで定位置の確保に苦しんだ。そして昨季は東北で開催された総理大臣杯本大会で運営スタッフとして参加するなど、選手として立ちたい舞台に立てなかった。

「去年1年間は身体のケガが多くて自分の(コンディション)管理不足がありました。今年に入って身体作りからまた新たに始めたお陰でシーズン最初から調子良くここまで来れました」と意識を改めて肉体改造に励んだ。

オーバーウェイトと自覚していた泉は減量を始め、元の適性体重に戻すため7~10キロほどの減量に成功した。そのお陰で身体のキレが増して、セービングやハイボール処理にも好影響を与えているという。

「ジャンプも、前に出るスピードも大分変りましたね。キーパーは見栄えも大事なのでそういうとこも気を使いました。いいほうにしか働かなかったのでやって良かったと改めて思いました」と胸を張った。

弛まぬ努力が実を結び、セービング、ハイボール処理、キック精度を持ち合わせる総合力の高い東北屈指のゴールキーパーへと成長した。