日本のスポーツ界において、海外挑戦の低年齢化が加速している。

野球界では佐々木麟太郎のアメリカ・スタンフォード大への進学が話題となったが、サッカー界では高校卒業後にプロ(Jリーグ)を経由せずそのままヨーロッパのクラブと契約を結ぶ例が増えている。

19日には、超高校級と評価される日章学園のFW高岡伶颯がイングランドのサウサンプトンへ加入することが発表され、日本人初となる「高卒即プレミアリーグのクラブと契約」となった。

そこで今回は、高校卒業後にJリーグへとは進まず、直接ヨーロッパ主要リーグのクラブと契約を結んだ「高校サッカー界のスター」たちをご紹介しよう。

福田師王(ボルシアMG)

【高校時代の実績】
・第99回全国高校サッカー選手権出場(優秀選手)
・第100回全国高校サッカー選手権出場(優秀選手)
・第101回全国高校サッカー選手権出場(優秀選手)

日本人離れした生粋の点取り屋は、高校時代からその名を全国へと轟かせていた。

神村学園在学中全ての年で全国サッカー選手権に出場し、3年連続で優秀選手に。最終学年の第101回大会では得点王にも輝き、あの中村俊輔から「サッカーのツボをよく捉えている。身体能力に頼っている感じが全くしない。身のこなしでやっているので、この先伸びるんだろうな」と絶賛された。

進路が注目される中、2022年10月にドイツの強豪ボルシアMGへの加入が内定。リザーブチームで結果を残し、1年後の2024年1月には早くもトップチームへの昇格が発表された。

現地でも「彼は最高のインターナショナルなタレント」と高く評価されており、来シーズン以降の活躍が期待される。

チェイス・アンリ(シュトゥットガルト)

【高校時代の主な実績】
・第98回全国高校サッカー選手権出場
・第100回全国高校サッカー選手権出場(優秀選手)
・A代表(トレーニングパートナー)

パリ五輪の出場を狙う大器は、父親が元アメリカ軍人というハイブリッドなDFだ。

サッカーを始めたのは中学生、しかも部活という経歴を持つが、その圧倒的な身体能力でメキメキと頭角を現す。高校は名門の尚志高へ進学し、2度全国サッカー選手権に出場した。

この頃には年代別の日本代表に選ばれ、さらに飛び級でU-20やU-23、A代表のトレーニングパートナーに招集されるなど高校サッカー界を代表する存在に。

卒業後の2022年4月、Jリーグのクラブに全て断りを入れた中でシュトゥットガルトと契約。基本的にはリザーブチームでプレーしているが、今年に入ってトップチームのメンバー入りを果たすなど着実にその階段を上っている。