元日本代表の岡崎慎司が17日、引退記者会見を都内で行った。
2005年に滝川二高から清水エスパルスでプロ入りして以来、19年に渡るプロキャリアを歩んできた岡崎。日本代表として歴代3位の50ゴールを記録し、2010年、2014年、2018年と3度のワールドカップに出場した。
2022年8月からシント=トロイデンでプレーしてきたが岡崎だが、引退の決め手になったのは膝の怪我だったという。
とくに昨年12月に負った怪我は状態が悪く、それまで一度も考えたことのなかった「引退」という言葉が初めて頭に浮かんできたと明かしている。
そうしたなか、現役生活で一番苦しかった時期について記者から尋ねられると、このように語っていた。
「苦しかったのは、やっぱり日本代表を外れてからの最後の4年間ですね。
苦しかったというより、改めて日本代表としてプレーすることのやりがいというかを感じて、『あそこで活躍してワールドカップに出たい』という思いでやっていました。
当時スペイン2部に行って、ここからのし上がっていくという…香川真司も同じ境遇にいたので、彼とそういった話をすることで、自分もすごく救われた部分がありました。
正直に言うと、それまで真司とはそういう話をあまり深くしたことはなかったんですけど、同じ境遇になって『じゃあここからワールドカップを目指そうな』という話をしてからは助けられましたし、向こうも刺激にはなったと思うので。
彼の存在があったから、最後の自分のキャリアの4、5年、代表に入れていない時期にも頑張れたのかなと思います」
2019年の夏にレスター・シティからスペインの地へ渡った岡崎(当初加入したマラガは破談になるもウエスカへ)。ちょうど同じタイミングでトルコのベシクタシュからスペインのレアル・サラゴサへ移籍したのが香川だった。
ともに出場したロシアワールドカップから1年。スペイン2部の舞台で再スタートを切った2人にとって、お互いが刺激になる存在だったようだ。
岡崎はこの日、自らが創設し、現在はドイツ6部に所属するバサラ・マインツの監督に就任することを発表。引退後すぐに指導者としてのキャリアを歩み出すことを明かした。
イングランドでUEFA Bライセンスの講習を受けているとのことで、38歳での次なる挑戦に早くも燃えていた。