バイエル・レヴァークーゼンの勢いが止まらない。
9日に行われたヨーロッパリーグ準決勝2ndレグでローマと対戦し、後半アディショナルタイムの劇的な同点弾で引き分け。ベンフィカが持っていたヨーロッパでの記録を59年ぶりに更新し、公式戦の無敗記録を「49」とした。
無敗のままブンデスリーガを初制覇し、DFBポカールとELで決勝に進出。無敗での三冠達成も見えてきており、今週末のブンデスリーガ第33節では前人未到の「50戦無敗」をかけてボーフムと対戦する。
ただこの異次元の記録を「ストップさせるのではないか」とにわかに騒がれ始めているのがボーフムに所属する日本代表の浅野拓磨だ。
昨年5月27日に行われた同じカードのブンデスリーガ最終節。浅野は完璧なクロスでボーフムの先制点をアシストすると、さらにコーナーからボレーシュートで自ら追加点を決めた。
浅野の2得点に絡む活躍によりボーフムは格上のレヴァークーゼンに3-0で快勝。この勝利により絶望的だと言われた残留を奇跡的に果たすのだが、何を隠そうこの試合こそレヴァークーゼンが「無敗記録」を作る前に「最後に敗れた試合」なのだ。
浅野といえば、2022年ワールドカップでドイツ代表を撃破するゴールを決めたことは有名だろう。
またドイツ側のリベンジマッチとなった昨年の対戦でも得点をマーク(彼の代表における直近2得点はいずれもドイツ戦)すると、今年2月には11連覇中だったドイツの雄バイエルンから大金星のきっかけとなるゴールを叩き込むなど“ドイツキラー”として名高い。
今シーズンは27試合6得点。前節ウニオン・ベルリン戦は筋肉系の負傷によりアジアカップの招集をのぞいて今シーズン初めての欠場となったが、今週になって練習に復帰していることが伝えられた。
33節と34節という違いはあるが、「残留争い中」「ボーフムホームのレヴァークーゼン戦」という状況は1年前と全く同じ。“大物食い”のジャガーが再び世界をアッと驚かせてくれるだろうか。