もちろん文化の違いや言葉の壁とか、いろいろ大変なことがあると思うんですけど、それ以上に人間的に成長できるというのは海外に出た人にしか多分わからないことです。
それが良い時もあれば悪い時もありますけど、自分の経験を通して伝えていきながら、今後の子たちにも海外を目指す子が増えていけばいいなと思っています。
他の国の子たちはもう本当に高校生年代や大学生年代で英語はほとんど話せる子たちも多いですし、英語でなくても何かしら他の言語を喋れるというのが当たり前です。
日本にいたら日本語しか使わないので、あまり必要ないかもしれないんですけど、海外に行ったから気づけたことや学んだことが本当にたくさんあるので、そういうことを伝えていきたいですね。
「アメリカの大学にサッカー留学する」という選択肢
――黒崎選手は2021年に設立した自らの会社(株式会社ユウカ考務店)で留学のサポート事業を行っています。アメリカの大学には日本人選手の需要があるという感じなんですか?
自分がアメリカ行って、自分自身すごく良い経験ができたと思っているので、もっと「アメリカの大学にサッカー留学する」という選択肢があることを日本で広めていきたいです。私が行った時よりは情報が入ってきているほうだと思うんですけど、まだまだ全然知れ渡っていないと思います。
自分が経験したことを伝えられるというのは私の一つの強みです。
日本にも今はWEリーグができましたし、なでしこリーグもあります。そうした中で、海外を目指す選手たちにアメリカの大学を知ってもらって、選択肢の一つになればいいなと思っていたので、会社を始めました。
――向こうで必要とされやすいタイプの選手像はありますか?
日本人の選手は海外の選手に比べると個々の技術が高いです。なので、中盤の選手や組み立てができる選手は興味を持ってもらいやすいというか。
ストライカーとかはやはり海外の選手は足が速いです。ただそこでも、ドリブルで自ら切り込んでいける選手だと全然話が違うと思います。
監督の好みとかもあるので一概に言うのは難しいですが、日本人のほうが個々の技術は高いので、それをうまく発揮できる選手は最終的にピッチに立つことができるんだろうなとは感じます。