スパルタク・モスクワに所属しているオランダ代表FWクインシー・プロメスに対し、アムステルダム裁判所は6年の懲役刑を言い渡したとのこと。
クインシー・プロメスは1992年生まれの32歳。2011年にトゥウェンテでプロデビューし、2014年からスパルタク・モスクワで活躍したことでオランダ代表にも選出されたアタッカーである。
2018年にはセビージャに移籍し、さらにその後少年時代に所属したアヤックスへと戻って活躍した。そして2021にはスパルタク・モスクワと契約してロシアへと戻っている。
彼は2020年12月に親戚を刺殺したとして逮捕され、さらにその事件の捜査の中で確認された電話の通話記録から「プロメスが麻薬密売や密輸に関わっている証拠」が発見されることになった。
刺殺事件に関してはのちに加重暴行罪に格下げされて18ヶ月の懲役刑を言い渡されており、控訴審が進められている一方、民事裁判では賠償金の支払いが命ぜられている。
そして『NOS』によれば今回麻薬密売の事件に関しても判決が言い渡され、クインシー・プロメスには懲役6年の実刑が課されることになったそう。
クインシー・プロメスは2020年1月にブラジルからアントワープ港に航行したコンテナ船を使って1350kg以上のコカインを輸入しようとしたとされている。
コカインは海塩の袋の中に隠されたものであったとのことで、ベルギーの税関が密輸を発見して押収している。
クインシー・プロメスは「ファンタズマ」という偽名を使って取引に積極的に関与しており、密輸に20万ユーロ(およそ3200万円)を投資していたことが判明しているとのこと。
なお彼本人は今回の裁判に出席していないが、クインシー・プロメスの弁護士はこの判決に控訴することを発表しているそうだ。
ただ、オランダではすでに逮捕状が発行されている一方、オランダとロシアの間には犯罪人引渡し条約が結ばれていない。そのためプロメスはロシアの外に出ない限りは逮捕される可能性は低いとのこと。