Jリーグの「シーズン移行」に関する議論が深まっている。
9月26日の理事会後に行われた会見では、Jリーグが今年30周年を迎えたこともあり、『次の30年』に向けた検討の進捗状況が報告された。
気になる「シーズン移行」に関しては、現在のシーズン(いわゆる春秋制)と、移行した場合のシーズン(いわゆる秋春制)A案B案を比較検討する材料がある程度出揃い、10月からはJ1・J2・J3のディビジョンごとに、より踏み込んだ話がされるという。
そうしたなか、議論を重ねるなかでクラブ側の反応に変化があるのかどうかを尋ねられた野々村芳和チェアマンは以下のように答えた。
「改めてですけど、長年話し合われてきている問題で、やっぱり変えた方がいいよねと言う人もいるし、そうじゃないよねと言う人もいる、難しい問題だということは皆さんご理解いただけていると思います。
そういう問題に対して、感情的になるようなことはもう最近は一切なくなってきているかなと。本当に対話というかすごくいい感じで話し合いはできていて。
『シーズンを変える』ということが主目的ではなく、日本のサッカー、Jリーグってどうなっていくことが望ましいのかというようなことを特に実行委員会や各会議ではみんなに認識してもらえるように対話形式で話を進めています。
すべての人とはまだいかないですけど、より多くの人が日本のサッカーを成長させるため、自分が何ができるかみたいなことを考える土壌はだいぶできているのかなと思っています。
なので、どうなるにせよやっぱり日本はこういうところを目指したいし、そのためには何が必要だという当たり前のことを、各クラブ単位でも考えられるようによりなっていきたいなというふうに思っています。
これは就任の時も会見かなんかでも言いましたけど、1年2年をかけてこの手の話をより多くのサッカー周りの人たちとするというのは、日本サッカーにとっては絶対に良いことだと思うので。
それをもうちょっと続けていきながら、みんなで“目指す方向”を見つけたいな、というところです」
「感情的になるようなことは最近一切なくなってきている」。裏を返せば以前はそういうことがあったということだろう。
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日本サッカーのために進むべき道はどこなのか。シーズン移行の議論はいよいよ核心へと迫りつつあるようだ。