女子ワールドカップも最終盤となった。今回女子サッカーライターで著名な石井和裕氏が現地ルポをQolyに届けてくれた。

いまオーストラリアで開催されている世界の祭典の熱狂を体感してほしい。

7万5000人の熱狂

女子ワールドカップ2023もいよいよ大詰め。残すところは3位決定戦と決勝戦のみとなった。

2023年8月16日にシドニーのスタジアム・オーストラリアで開催された準決勝は、優勝候補のイングランド女子代表とマチルダズ(オーストラリア女子代表)の対戦。

75,000人を超える大観衆の約5割から6割が女性という日本では味わえない空間は、歓声が大きいだけでなく音階が高い。マチルダズへの声援だけでなく、勝利したイングランド女子代表を讃えるスタンドの歌声も音程が高めなので、音全体に破裂するようなパワーがある。

特にマチルダズへの声援の音量が凄まじい。ただ、実は中継では目立たなかったかもしれないが、イングランド女子代表への応援パワーもすごかった。

どれくらいの人数だったのだろう。5,000人以上は来ていたのかもしれない。ただ、なにしろ全体が75,000人を超え、各所に散らばるような席割となってしまっていて、その人数が計りにくい。

私の周囲はマチルダズの応援をするサポーターたちの中に2~3名のイングランド女子代表のサポーターが数組混じった席模様。好プレーに双方が反応して、90分間は常にほど良いバトルの状況。ピッチ上で行われる身体をぶつけ合う肉弾戦にスタンドの声も負けていない。