25日、ヴィッセル神戸は「アンドレス・イニエスタが7月1日の試合を最後に退団する」と公式発表した。それと同時に記者会見を行い、イニエスタがメディアに対して自身の思いを語った。
2018年にバルセロナを退団し、Jリーグへと移籍してきたアンドレス・イニエスタ。それから5年間に渡って日本でプレーしてきた。しかしながら今季はチーム事情もあって出場時間が激減しており、半年残った契約を解除する形でヴィッセル神戸を離れることになったという。
会見でアンドレス・イニエスタはヴィッセル神戸退団を決断した理由について、目を潤ませながら以下のように答えていた。
アンドレス・イニエスタ
「ここで引退する姿を想像してきました。しかし物事は時に希望や願望通りにいかないものです。まだまだプレーを続け、ピッチで戦い続けたいという思いがあります。
この数カ月間も激しいトレーニングを重ね、試合でチームに貢献するための準備はできているという感覚でやってきました。
しかしそれぞれの歩む道が別れ始め、監督の優先順位も違うところにあると感じ始めました。
ただそれが自分に与えられた現実であり、リスペクトを持ってそれを受け入れました。競技面での現実と、自分がプレーし続けることに対する情熱を掛け合わせた結果、ここを去ることがベストの決断だということを、クラブとの話し合いの中で決めました。
今日この場をお借りしてクラブにお別れを告げる日が来たということを発表しましたが、自分にとって簡単な決断ではありませんでした。
自分のプロ人生の中でも最も難しかったものの一つです。しかし同時にこれは永遠の別れではありません。
三木谷さんが仰ったように、自分とクラブとの関係はこれからも続きますし、今後は違った角度からヴィッセル神戸をサポートしていきたいと思います。
(去就については?)
正直に言えば自分もまだわかりません。まずはここでしっかりと時間を全うして、そこからどんな可能性が出てくるのか、どんな扉が開かれるのかを見ていきたいと思います。
自分としてはサッカーを続けたいと言った通り、ピッチでプレーしながら引退したいという気持ちが強いです。
今ここではそれが難しいという状況の中で、そのような形で引退できるような環境を見つけたい。そのような努力をしたいと思っています」
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チームの状況をリスペクトしつつ、自分はまだプレーし続けたい、そしてプレーしながら現役を離れたいという意志を見せたイニエスタ。サッカー選手としての情熱はまだまだ衰えることはないようだ。