サッカー界では毎シーズン、ルールが見直され、微修正が加えられている。
ただ、ハンドの曖昧さは永遠のテーマといえるようなものになっているのが現実だ。
そうしたなか、UEFA理事会は、ハンドのルールについての明確化を求めた。手や腕にボールが触れても必ずしも反則になるわけではないという現在の競技規則をより試合の性質に適合させたものにするように来シーズンに向けて提言を行ったのだ。
「UEFA理事会は、来季に向けたガイドラインで、ボールがあらかじめ選手の体からそれた場合、特にボールがゴールに向かわない場合にはハンドの反則をとらないことを提言する」、「UEFAは、ハンドの反則によって相手チームのゴールを奪ったり、決定機を奪った場合に選手を退場させるべきとしている第12条の改正に向けてIFAB(国際サッカー評議会)に対して働きかけを行うべきだ。理事会としては、手や腕で意図的にボールに触れた場合にのみ退場になるべきだと考える。そのほかのハンドの反則はイエローカードだけにすべき」などと提案している。
UEFA理事会のメンバーであるズヴォニミル・ボバンも「ハンドのルールは常に論争になるが、より一貫性を持たせ、試合の本質に沿ったものにすることは可能だ」と述べている。
ただ、そもそもの条文や提言自体にも分かりにくさがあるほか、結局はハンドが意図的かを判断する難しさはどうしても残ってしまいそうだが…。