昨季中国超級リーグで18チーム中16位となり2部に降格していた武漢長江が、プロチームを解散することを発表した。
武漢長江は2009年に創設されたクラブで、これまで湖北緑茵、湖北東方国旅、湖北武漢中博、武漢卓爾、武漢FCと名前を変えてきた。
2013年に初めて1部リーグに昇格したが、その際は1年で降格。5年の時を経て昇格に成功すると、それから4シーズンにわたって超級リーグを戦ってきた。
かつてJリーグでプレーしていたラファエル・シルバ(新潟、浦和)、ペドロ・ジュニオール(鹿島、神戸、G大阪、FC東京、大宮、新潟)も所属した経験を持ち、アンデルソン・ロペス(横浜F・マリノス)が2021年にプレーしていたクラブでもある。
しかし2022年のシーズン中に選手やスタッフへの給与未払いが発覚し、2回の勝点剥奪処分を受けることになった。
『Sohu』などの報道によれば、2部に降格したあとチームのオーナーである卓爾智聯集団有限公司(Zall Group)が投資を拒否し、プロリーグへの登録を断念することになったという。
武漢長江は2017年から元中国代表監督の李鉄氏がGM兼SDに就任し、さらに監督としてもチームを率いていた。
ただその間に彼は自分の立場を利用して利益誘導や賄賂の受け取り、代表チームの選考にかかわる汚職などを行ったとされており、昨年11月に身柄を拘束されていた。その捜査の中でクラブの八百長関与の可能性も浮上していると伝えられており、それらの影響もあるのではないかと言われている。
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中国ではこの4年間で天津天海、江蘇蘇寧、重慶両江、武漢長江の4チームが解散しており、まだ今年いくつかのクラブが消滅の危機にあると伝えられる。