FC大阪で迎える「新たなスタートライン」
―チームから求められる役割を教えてください。
ポジションによりますけど、今季はアンカーとして出ることが多かったです。プレー面では中盤のデュエルに勝つことや、相手の攻撃の芽を摘むプレーで貢献して、ゲームをコントロールできるようにしたいです。
―ユース、海外、Jリーグで学んだ集大成をFC大阪で見せていくんですね。
そうですね。今までやってきたことや経験をピッチ上で表現して、昇格に貢献したいです。
―JFLはアマチュアのリーグです。中には仕事をしている選手がいる中で、シーズンをおくることは相当大変だと思います。
仕事をしている選手もいて、みんな本当にハードだったと思います。それでも一致団結してやれました。夏場でも午後1時からのデイゲーム開催など厳しいときもありましたが、まとまってできたからJリーグに入れたと思っています。仕事をしている人たちと一緒にプレーしていて、FC KOREAを思い出しました。頑張っているチームメイトを見て刺激を受けましたね。
―最終節でJ3参入が決まった瞬間、達成感などはありましたか。
ベトナムで苦しいシーズンを過ごして、中々チームも決まらない苦しい時期もあったので、(参入が)決まったときは達成感や感極まるかなと思っていましたけど…。実際は「次だ、次」というマインドになっていましたね。全然涙も出なくて、(来季を考えていて)肩の力が入っていました(笑い)。
―今まで支え続けてきた奥さまや応援しているお子様にもうれしい報告ができましたね。
家族には感謝しています。僕のわがままでサッカーをしていて、家族は文句を一つも言わずに応援してくれています。妻にはまだまだかっこいい姿を見せたいですし、(ご子息には)お父さんの背中を見せていきたいです。
―最後に来季の抱負を教えてください。
今までやってきたことを表現するだけですし、それをピッチの上で証明するスタートラインに立てました。やるからには(J2)昇格、(J3)優勝を目指してチームに貢献できるように全力を尽くして戦いたいです。
普段は温和で気さくな禹の抱負は、ほとばしるほど熱い思いが込められていた。これまでのサッカーキャリアで平坦な道はなかった。それでも最後まで諦めずに立ち向かってきたからこそFC大阪の心臓として躍動し、Jリーグの舞台へと舞い戻った。諦めの悪い男、禹相皓。来シーズンも東大阪のピッチでプレーする背番号39は、チームとともに一歩、二歩、三歩とタイトルへ向かって着実に歩み進む。