開幕が間近に迫っているFIFAワールドカップカタール大会。
同国の気候を考慮して異例の開催時期となったことで、直前の怪我人が相次いでいる。また、同国は人権問題で各方面からの非難に晒されている。
そうしたなか、1998年から2015年までFIFA会長だったゼップ・ブラッター氏の発言が話題になっている。同氏はカタール開催が決まった2010年にその職にあった人物。『Tages-Anzeiger』でこう述べていたという。
「あまりにも小さな国だ。サッカーとワールドカップは同国にとって大きすぎる。
カタールを選んだのは間違いだった。当時、我々は執行委員会で、2018年はロシア、2022年はアメリカが得ることで合意していた。
長年の政敵である両国で連続してW杯を開催すれば、平和へのジェスチャーになっただろう。
(開催国を決める)2010年のFIFA会議の1週間前に(UEFAの会長だった)ミシェル・プラティニから電話があり、我々の計画はうまくいかないだろうと言われた。
彼はカタールの皇太子とランチをしているところだったサルコジ仏大統領の宮殿に招待された。
サルコジはプラティニにこう言った。『W杯が与えられた時、あなたとUEFAの同僚たちがカタールに何ができるのか見てみよう』と。
で、どうなったと聞くと、彼はこう言った。『ゼップ、自国の大統領から頼まれたらどうするんだ』と。
私はその質問は浮かばなかったと伝えた、スイスには大統領はいないからね。
で、その通りになった。プラティニの4票のおかげで、W杯はアメリカではなくカタールになった。それが事実だ。
もちろん、金のこともあった。その半年後、カタールはフランスから146億ドル(2.1兆円)で戦闘機を買った」
当初、FIFAとUEFAは2022年はアメリカ開催にしようとしていたという。
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だが、フランスのサルコジ大統領からカタールを推されたプラティニの寝返りによって、カタール開催へと傾いたとのこと。