「(日本では部活とクラブチームが分断されていたが、2011年以降に高円宮杯など交流するリーグ戦ができた)

リーグ戦っていうのはなかったんですよ、日本のいかなるスポーツのなかにも。全部トーナメントで。

トーナメントで戦っていくと、全国大会に出られればいいけれど、県からずっとトーナメントだと1回負けたら終わっちゃうじゃないですか。

高体連ってだいたい4000チームかな、4000チームあっても、1回戦が終わると2000チームが終わっちゃう、活動が終わってしまう。

それと、1回負けると終わりだから、そういう大会に出るとなると負けないようにする。負けてもいいやって負けちゃうとその後が全部なくなっちゃうから、負けないようにサッカーしちゃうでしょ。

ずっと守って耐えたりだとかってなると、その年代年代で身につけてもらいたい技術とか戦術とか、それから、日本は得点力不足だって言われているけれど、攻撃でどうやってゴールに向かっていくかみたいなものには蓋をして触れないで、とにかく守ろうっていうメンタルになっちゃうでしょ。

なので、勝っても負けても次に試合がある、そうすると選手だけじゃなくて指導者も1週間しっかり考えてトレーニングをして、これを指導者養成的にはMTMっていうんですよ(試合→練習→試合のながれをひとつにまとめて考えるmatch training match)。

できたら、2個目のmatchはbetter matchになっていたいよねっていう。そういうのを繰り返していくと、選手と指導者も成長できるよねっていうので、リーグ戦ができた。

でもね、リーグ戦ができるまでは、それまでは色んな大会があったから、リーグ戦って長いでしょ。

これを作ろうって言った時にも本当に大変だったらしくて、当時の方々は。

リーグ戦をやろうって言い出したら、反対するので、今までにないものを作ろうとするので。なので、構想を出してから、10年くらいかかったって。今の形になるまで。

本当にたくさんの方々や、地域の方々と色んな話し合いをして、ようやく出来上がった(と聞かされた)」

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