チームを支えるキーマンは?
多彩な攻撃の中で輝くのが、右足から放たれるピンポイントクロスでチャンスメイクする水沼宏太だ。
豊富な運動量でもチームに貢献するベテランは、開幕から好調をキープ。ここまでリーグ戦20試合で5ゴール6アシストをマークしており、先日開催されたEAFF E-1サッカー選手権(以下E-1選手権)の日本代表に選出されるなど、充実のシーズンを過ごしている。得意とするクロスは速さや球質を使い分けており、名人芸と呼ぶにふさわしい。
水沼とともに攻撃を牽引する西村拓真は、トップ下で印象的な働きを披露している。スタートポジションである中央に留まらず、左右に動いて起点となり、自らも貪欲にゴールを狙うスタイルがチーム戦術と合致し、リーグ戦8得点はチーム2位の数字。
攻撃面のみならず守備時のプレッシングもストロングポイントで、1試合の走行距離はリーグでもトップクラス。特に第20節・サンフレッチェ広島戦で記録した14.12kmという数値は今季最長だ。
守備陣に目を向けると、ボランチとセンターバックを兼任する岩田智輝がカギを握る。攻守のバランス感覚に優れ、的確なつなぎで潤滑油となれる背番号24は、いまやリーグ屈指の守備職人へと成長した。
ケヴィン・マスカット監督の信頼は非常に厚く、フィールドプレーヤー最長となる出場時間(1,725分)を誇る。攻撃面での貢献も見逃せないポイントで、第23節・鹿島戦では先制点の起点となり、見事な右足ミドルで貴重な追加点を奪った。
A代表でも通用するタレントであり、E-1選手権に引き続き招集されても驚きはない。