直近のリーグ戦13試合で10勝2分1敗。群雄割拠のJ2において、驚異的な成績で上位争いに絡んできたクラブがある。モンテディオ山形だ。

躍進のきっかけは、今季途中の監督交代だった。第14節・愛媛FC戦からピーター・クラモフスキー監督が指揮を執ると、第16節・SC相模原戦まで3連勝を達成。その後は第18節・レノファ山口戦から第24節・ジェフユナイテッド千葉戦まで7連勝と猛烈な勢いで勝点を積み重ね、監督交代前に20位だった順位は5位まで上昇した。

今回の当コラムでは、今J2でもっとも勢いに乗っている山形にフォーカス。躍進を支える基本コンセプトとキーマン、今後の展望について述べていきたい。

今シーズンの基本システム

まずは、今季の基本システムおよびメンバーを見ておこう。

守護神はFC岐阜と相模原でのプレー経験を持つビクトルで、最終ラインは右から半田陸、山﨑浩介、DFリーダーの野田裕喜、山田拓巳というほぼ不動の4バック。

ダブルボランチはダイナモの藤田息吹を軸に國分伸太郎、南秀仁、岡﨑建哉がパートナーに起用され、サイドハーフは中原輝・加藤大樹・樺山諒乃介・國分・堀米勇輝・木戸皓貴・藤村怜らがポジション争いを展開中。

トップ下は山田康太が絶対的な存在として攻撃を牽引し、1トップはここまでリーグ戦5ゴールをマークしている林誠道がファーストチョイス。ヴィニシウス・アラウージョと木戸が虎視眈々と定位置を狙う。