7月23日に開会式が行われる東京オリンピック。その開幕からまもなく行われるのが自転車ロードレースだ。

24日の午前11時から行われる男子のレースは東京都の武蔵野の森公園をスタートし、静岡県の富士スピードウェイでゴールする。距離はおよそ244km、獲得標高は4800mを超えるというコースだ。

およそ5時間ほどかかる、オリンピックの数ある競技の中でも最も長時間を必要とする自転車ロードレース。

今回そこに出場する選手の中に、ほとんどのサッカーファンが名前を知っているようなクラブに所属していた「元エリートサッカー選手」がいることをご存知だろうか。

それが、ベルギーの代表チームの一員として来日するレムコ・エヴェネプールだ。

エヴェネプールは2000年生まれの21歳で、自転車大国であるベルギーでも屈指の若手選手と評価される選手。しかもなんと競技を始めてから2年でジュニア世界選手権をダブル優勝(ロードレース&個人タイムトライアル)するという快挙を達成した超エリートだ。

そして、彼が自転車に転向するまでやっていたのがサッカー。5歳のときにアンデルレヒトの下部組織に加入し、11歳でオランダの名門PSVアイントホーフェンへと移籍し、そして14歳でアンデルレヒトに復帰した。

その間にはベルギーのU-15代表、U-16代表にも選ばれるなど有望なキャリアを送っており、ブリュッセルのハーフマラソンで1時間16分という好記録を出すなど高い身体能力を見せていた。

イタリアU-15代表との試合で競り合うベルギーU-15代表時代のエヴェネプール

しかし、彼は2017年を迎えてからサッカーのキャリアを諦め、父のパトリックがやっていた自転車競技に転向。それからすぐに才能を開花させ、わずか2年でプロライダーとなったのだ。まさに「脅威のヤングスター」である。

昨年は残念ながら8月に行われたジロ・デ・ロンバルディアで橋の欄干に衝突するという事故に遭い、骨盤骨折と肺挫傷という大怪我を負ってしまった。

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しかし今シーズンは無事に復帰し、ジロ・デ・イタリアやベルギーツアーに出場。オリンピックのロードレース&タイムトライアルのメンバーに選ばれ、ベルギーチームの一員として来日するぞ。もちろんレースは「Gorin.jp」で放送される。サッカーファンも注目のレースになりそうだ。

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