かつてJリーグの横浜F・マリノス、柏レイソルでもプレーした元韓国代表DFユ・サンチョル氏が、膵臓がんとの闘病の末に死去した。享年49歳だった。
『朝鮮日報』によれば、ユ・サンチョル氏は7日の午後7時20分ごろソウル峨山病院で息を引き取ったとのこと。新型コロナウイルスの影響によって家族の来院は不可能だったが、数名がビデオ通話で最後の瞬間を看取ることができたという。
2019年11月にガンを告白したユ・サンチョル氏。すでに膵臓がんのステージ4まで進行しており、仁川ユナイテッドの監督を退任して治療に入った。
過酷な化学療法を13回繰り返し、一時は状態がかなり回復していたものの、このところ再び体調が悪化。1月には頭痛をきっかけに脳へ転移したことが明らかになり、入退院を繰り返していた。
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ユ・サンチョル氏は1999年に蔚山現代からJリーグに進出し、横浜F・マリノスに加入。2001年には柏レイソルへと移籍し、次年度は蔚山現代に復帰するも再び2003年に横浜F・マリノスへと加入している。
GK以外のポジションであればどこでもできるという類まれなユーティリティ性を持つ珍しい選手で、キャリアを通して攻撃でも守備でも活躍を見せた唯一無二の名プレーヤーだった。
2006年に現役引退後は指導者に転身し、2011年からは大田シチズンで監督に就任。それから蔚山大学、全南ドラゴンズ、そして仁川ユナイテッドを率いていた。