若武者の躍動も熱く、組織として極めて…

近年の鳥栖は、ビクトル・イバルボ、フェルナンド・トーレスやイサック・クエンカといった大物助っ人が在籍していたイメージが強いが、その一方で下部組織(ユース)が充実の一途をたどっている。

U-18チームの主な実績としては、2017年から「高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ九州」を3年連続で制し、「日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会」は2019年度が準優勝、2020年度が優勝とまさに輝かしい。

(U-20世代の中心的な存在である松岡大起)

現在のトップチームでは、捌き役としてビルドアップの中継点となっている松岡、左サイドバック、左ウイングバック、左ストッパーと複数のポジションで冷静沈着なプレーを披露している中野伸(2種登録)、その中野伸とハイレベルなポジション争いを展開中の大畑、サイドハーフ、インサイドハーフ、フォワードなどをそつなくこなすマルチロールの本田が堂々としたパフォーマンスを見せており、育成の成果がしっかりと表れている。

また、大学を経由して古巣へと帰ってきた樋口も攻撃のアクセント役+セットプレーのキッカーとして活躍中。

(3月のU-24日本代表に飛び級で招集された17歳の中野伸哉)

彼らユース出身者をエドゥアルド、ファン・ソッコ、朴ら中堅/ベテランが支え、さらに“クラブの顔”である豊田陽平、Jリーグ通算545試合出場を誇る梁勇基がベンチに控える体制は組織として極めて理想に近い。

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そして、明確なコンセプトを掲げる金監督の手腕も申し分なく、これらの要因が高次元で融合している結果が好成績に繋がっているのだ。快進撃を続ける鳥栖がどこまで旋風を巻き起こせるのか、今季の大きな注目ポイントであるのは間違いない。

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