サッカー界において重要なルールの一つが期限付き移籍(ローン・ディール)。
保有権を自分のチームに残したまま他のクラブへと貸し出すもので、契約には買取義務やオプションを付随させることもできる。
若手の育成だけでなく、移籍金の支払いを来季に伸ばすような手法の一つとしても使われている。
先日AZへの完全移籍が決まった菅原由勢も、このルールで名古屋グランパスからオランダへと渡っていた。VVV戦ではこんな超速ゴールも…(動画5分6秒~)。
活躍を見せた場合、借り受けている側のクラブが買い取りを決めて移籍金を支払う…という流れだ。
しかし『Daily Mail』によれば、国際サッカー連盟(FIFA)は木曜日の会議でその「期限付き移籍を制限する」ことを承認したそう。今後評議会を経て導入されるかどうかが決まるそうだ。
具体的には、「22歳以上の選手が国をまたいで期限付き移籍する」場合が制限の対象となる。
2020-21シーズンにはそれが最大8名、2022-23シーズンには最大6名へと段階的に削減される。これは借りる場合も貸した場合もカウントされる。また、同じクラブ間でのローン取引はシーズン最大3名までに制限されるとのことだ。
各協会には、国内においてもこの原則に従った規則を適応するよう提言され、最大3年間の猶予が設けられる。
なお、期限付き移籍が多いチェルシーは現在22歳以上の14名を国際的ローンで貸し出している。
モーゼス、ドリンクウォーター、ザッパコスタ、バカヨコ、ケネジ、ルーカス・ピアゾン、ブラウン、ブラックマン、クラーク=サルター、ミアズガ、ババ・ラーマン、ムソンダ、ナタン、パシャリッチのうち、来季は何名かを整理しなければならなくなる可能性も…。
日本人選手も欧州へ渡る際に期限付き移籍となる場合は数多く、もしかしたら今後の取引に影響を与えるかもしれない。