前線に離脱者が相次いだバルセロナで一躍ブレイクしたアンス・ファティ。16歳の若者は瞬く間に次世代のスターと目されるようになった。
彼はギニアビサウで生まれ、幼くしてスペインに移住した。ギニアビサウの旧宗主国であるポルトガル代表としてもプレーできる資格があったが、このほどスペイン国籍を取得したとされる。
今後はスペイン代表としてプレーすることになるが、父親は違う思いがあったようだ。『A Bola』のインタビューでこう述べたという。
ボリ・ファティ(アンスの父)
「私の夢は息子がポルトガル代表でプレーするのを見ることだった。それは彼の夢でもあったと思う。
だが、今では難しくなった。
少し前にポルトガルサッカー連盟のマネージャーと話した。ポジティブな会談だったし、次の日についても話した。
だが、その人物からの折り返しの電話はなかった。
スペインからのプレッシャーはとても強く、スペインサッカー連盟の会長から直接連絡があった」
「彼は自分をポルトガル人だと感じている、私もだ。
彼にとってはポルトガルでプレーするのは簡単だっただろう。
ベンフィカのFWウマロ・エムバロ(ギニアビサウ出身のU-19ポルトガル代表)が説得すれば十分だったはずだ。彼はアンスの大親友さ。
全てはアンスの手の中にあるし、彼は決断する。
私は彼がポルトガルでプレーしたがっているのは知っている。
自宅にいるときは、ウマロがくれたポルトガルのシャツをいつも着ている」
父親としてはポルトガルのほうがよかったという思いがあるようだ。