先日まで日本を訪れ、楽天カップでチェルシー、ヴィッセル神戸と対戦したバルセロナ。

試合のほうは1勝1敗に終わったが、久々に来日を果たした彼ら。試合以外にもこんな取り組みを行っていたぞ。

バルセロナが設立した『バルサ財団』は7月22日、「ソーシャル・インクルージョン・フェスティバル」を東京・立川のアリーナ立川立飛で開催した。

ソーシャル・インクルージョン・フェスティバルは、バルサ財団の多様性プログラムの一環として行われているもの。

個人の性格やスキルに関係なく、少年・少女ともに対等な条件での参加を促進。障がい児と健常児の双方が完全に受け入れられる空間を創出することを目的とし、参加者が楽しみ、経験を共有し、誰も疎外されたと感じずに自由に個性を表現できる機会を提供することを狙いとしている。

日本では今回、バルサのパートナーであるKONAMIの協賛のもと様々な組織と協力して実施された。

今回参加した子どもの75%が何らかの障がいを抱えており、これは世界中で実施しているFutbolNetのイベントの中でも、最も高い比率だったという。

イベントでは、チームワークを必要とする課題から、ボールを使ったゲームまで、多様なアクティビティが行われた。

元バルサのジュリアーノ・ベレッチ氏もイベントに参加。視界を遮るゴーグルをつけ、視力障がいを持つ子どもの“リアル”を体験していた。

バルセロナの第一副会長兼バルサ財団副会長、ジョルディ・カルドネル氏は今回のイベントについて以下のように語っている。

「東京で日本の子ども達に、このような活動機会を提供できたことを大変光栄に思います。バルサ財団の『FutbolNet』メソッド活用により子ども達に、スポーツをすることに加えてバルサのマジックも楽しんでいただけたと思います。バルサ財団は、心と体の豊かさをもたらすことを目指して、日本を含む世界59カ国で活動を展開しています。コナミデジタルエンタテインメントの本プロジェクトに対するご支援・ご協力に深く感謝いたします。今後、シーズンを通して行われる、新たなバルサ財団プロジェクトにご期待ください」

FutbolNetメソッドは社会教育的なツールで、暴力や差別、貧困にさらされている子どもたちの生活を改善させるため、運動やスポーツを通してインクルージョンの意識を醸成し、社会を変革させることを目指している。

また、協力し合う文化のもと、バルセロナのクラブ価値でもある「謙虚」「努力」「野心」「尊敬」「チームワーク」を広める役割も果たしているとのことだ。

イベントには、株式会社コナミデジタルエンタテインメントの中野治代表取締役会長のほか、日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長や一般社団法人日本障がい者サッカー連盟(JIFF)の北澤豪会長も出席した。

中野氏のコメントは以下の通り。

「弊社は2016年にFCバルセロナとプレミアムパートナー契約を締結しました。以前から多くの社会貢献活動を行っているFCバルセロナと真のパートナーシップを築くためには、一緒に社会貢献活動をすることが重要であると考え、バルサ財団の活動協力を継続して行っています。障がいの有無だけではなく、年齢や性別、国・地域を問わず、誰もが全員参加で楽しむことのできるスポーツアクティビティの考え方は、我々がゲームコンテンツの提供を通じて、世界中の人々を繋いでいきたい想いにも重なります。本イベントの実施にあたりご尽力いただきましたバルサ財団、日本障がい者サッカー連盟、日本サッカー協会の皆さま、そして何よりも指導者および生徒としてご参加された皆さまに厚く御礼申し上げます」

KONAMIは今年、バルセロナとのパートナーシップ契約を更新。サッカーファンにはお馴染みの「ウイニングイレブン」シリーズの存在がもちろん大きいが、両者の関係性がこうした日本でのチャリティイベントにも繋がっていることは非常に嬉しいことだ。

Més que un club(クラブ以上の存在)をスローガンに掲げるバルサ。そんな世界的クラブとKONAMIの取り組みに今後も注目していきたい。

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