先日、イタリアで起きたバスジャック事件で起点を利かせた少年の行動によって全員の命が救われるという出来事があった。

ユヴェントスFWパウロ・ディバラのファンだったという彼はエジプトからの移民の息子だったのだが、超法規的措置としてイタリアの市民権が与えられたことが、一部で問題視されることに。

そうした中、ある移民の少女に助けの手を差し伸べたセリエA選手がいた。『BBC』によれば、それはインテルのイタリア人MFアントニオ・カンドレーヴァ。

ヴェローナ近郊の小学校である移民の女の子に給食ではなくツナとクラッカーが出されたという。給食費が払えなかったのが理由だったのだが、そこで彼女は泣き出してしまったとか。

カンドレーヴァは、ヴェローナ近郊のミネルベ市市長に「両親の支払いを手助けする用意がある」と伝えて支援を申し出たとのこと。ただ、市長が反移民派の政党「北部同盟」に所属していたために政治的騒動に発展。

市長は、少女の給食を落ちぶれさせたのは、「定期的に給食費を支払っている家庭への正当性」を示すものだったとした。これに対しては、中道左派の民主党から「差別的だ」という指摘があったそうだ。

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他の子供たちにはパスタとおかずが振る舞われたようで、この話題はイタリアのSNS上で拡散されることに。同じような環境に置かれている貧しい移民家庭の現状が露わになってきたそう。給食費が支払えない家庭の子供に教師が自分たちのランチをあげている事例もあるという。

ミネルベ市市長

「我々は学校で厳しい状況にある30組ほどの家庭を支援している。

支払いができない親は何十人もいるため、我々にはその費用を賄うことはできない。

なので、物事を前に進めるための一線を引いた。

こうしたくはなかったが、支払っている家庭への給食提供ができなくなるリスクがあった」

議会では「親の滞納のせいで小学生の少女が辱めを受けた時、どうして公平だと言えるのか?」という声もあったようだが…。

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